自民党が19日に発表する総選挙のマニフェスト(政権公約)が明らかになった。郵政民営化について「関連法案を次期国会で成立させる」と明記。各党が重視する少子化対策では子育て世帯の負担を軽くするため、費用を「社会全体で負担する」との方針を示し、保育所、幼稚園での幼児教育の無償化も打ち出す。ただ、全体的には具体的な数値目標は少なく、「理念中心」となっている。
政権公約は「財政構造改革」「地方分権」「新憲法制定」など120項目で構成されている。
郵政民営化に関しては、通常国会で廃案となった法案を再提出する方針を掲げる。また、「本文」とは別に「前文」などの形で、小泉首相が改めて民営化の目的や効果について訴える方向で調整している。
少子化対策では「こどもは社会で育てる」として、家族や家庭中心の子育て対策から転換する姿勢を示す。
具体的には出生率が回復傾向にある欧州をモデルに「児童手当制度や子育て支援税制についてあわせて検討」としたうえで、「社会全体で負担を分かち合う」との考え方を明確にする。育児休業についても、特に中小企業で取りやすくするための支援を行うとしている。さらに「幼児教育重視の国家戦略を展開する」とし、幼児教育の無償化を目指す方針を示した。
年金制度では、公務員を含めたサラリーマン年金の一元化と、パート労働者の厚生年金加入を目指す考えを示したが、目標年限は示されなかった。
税と年金、医療、介護などの社会保険料負担を合わせた「国民負担率」は、03年総選挙の政権公約と同様、「50%以内に維持する」としている。
行政改革では、国家公務員の定員について「思い切った純減を実現」と総人件費の「大幅な削減」を打ち出した。しかし、いずれも数値目標は盛られなかった。国会や裁判所、会計検査院などについては定員や給与の見直しを行い、06年の通常国会で法改正を行うとしている。
財政再建策としては、今年6月の政府の「骨太の方針」に沿って「10年代初頭に基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化」を示したほか、07年度までに公共事業の費用を15%削減する方針を打ち出した。