公明党は16日、総選挙に向けたマニフェスト(政権公約)を発表した。郵政民営化法案を次期国会で成立させることを冒頭で強調し、小泉首相を全面的に支援する姿勢を打ち出した。その一方、憲法や教育基本法改正など、連立与党内で意見が分かれるものについては「当面する重要政治課題」として列挙するにとどめ、与党としての一体感を強調することを優先している。
「日本を前へ。改革を前へ」と題したマニフェストは、冒頭で「選挙後の国会に郵政民営化法案を再提出し、成立をさせていく決意だ」と明記。郵政民営化を通じて経済の活性化を図り、より良い郵便局のサービスを目指すとしている。
一方、戦争放棄を定めた憲法9条の扱いなどを中心に自民党との意見の違いが目立つ憲法改正は先送りにした。神崎代表は16日の記者会見で「具体的な政治日程に上るのは、(自民党が11月に憲法草案を発表する)その後の話だ」と語り、今回の総選挙では争点としない姿勢を鮮明にした。教育基本法改正や、イラクへの自衛隊派遣などについても同様の方針だ。
公明党独自の政策では、力を入れてきた子育て支援や歳出削減など六つの改革を掲げた。
柱の一つが児童手当の拡充だ。支給対象年齢を現行の小学3年生までから小学6年生までに、さらには中学3年生までにと段階的に引き上げるほか、現在は780万円となっている所得制限を1000万円に緩和することを目指すとした。
10年間で住宅700万戸、学校・病院など5万棟を耐震化したり、10年以内に「開かずの踏切」を100%解消したりするなど、有権者の生活を意識した項目を並べている。
このほか、「クリーンな政党」を印象づける狙いから、日本道路公団の一連の橋梁(きょうりょう)談合事件などを受けて、特殊法人の役員の公共事業受注企業への天下りを原則禁止することも盛り込んでいる。