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イラクへの自衛隊派遣が12月14日に期限切れとなる問題について、政府は30日、派遣期間を1年間延長するための基本計画変更を12月10日に閣議決定する方針を固めた。サマワに駐留する陸自部隊の規模は引き続き600人以内とし、給水などにあたる要員を減らす代わりに警備を強化する。派遣延長には世論の反対も強く、小泉政権にとっては重い決断となる。
イラクの復興が途上にあることに加え、米国が派遣継続を望んでいることから、継続方針を固めた。派遣延長の期間については、与党などに治安悪化を理由に「6カ月程度にとどめるべきだ」との意見もあったが(1)来年12月に新憲法下の国民議会選挙があり、政治・復興プロセスの区切りとなる(2)6カ月にすれば再度延長を判断する時期が来年夏の東京都議選の直前になり、公明党が強く反対している−−といった理由から1年とすることが固まった。
町村外相は30日の参院外交防衛委員会で、閣議決定の時期について「来週の金曜日(10日)の閣議になるのかと思っている」と述べ、延長方針を明言した。
外相は30日の閣議後記者会見で、与党などに撤退期限を明示すべきだとの意見があることについて、「来年末にすべての政治プロセスが終了すれば多国籍軍も撤退すると(国連安全保障理事会で)決議されていることは、当然念頭におくべき事項だ」と述べ、撤退を判断するうえで来年12月が一つのめどになるとの考えを示した。
一方で、「だからと言って、例えば『来年末で撤退する』と明示するかどうかとは必ずしもイコールではない」とも語った。イラクの情勢に応じ、来年12月以降も多国籍軍が駐留を続ける可能性があることから、撤退時期の確約を避けたとみられる。
大野防衛庁長官も同日の閣議後会見で、サマワに軍を派遣しているオランダのカンプ国防相が、来年3月に軍を撤退させる方針を伝えたことを受けて、「(イラク南部の治安は)英軍が全体をみているので、英国と十分話していかなければならない」と語り、派遣延長を前提に、サマワの治安維持問題について英国と協議する必要性を指摘した。
現在の計画は、人道復興支援活動の要員として600人以内の派遣を定めている。防衛庁はオランダ軍の撤退方針を踏まえ、50人程度の増員を検討したが、政府内に「イラクから軍を撤退させる国が相次ぎ、国内世論も厳しい中で派遣規模拡大は困難」との意見が強まった。一方、政府の途上国援助(ODA)で浄水装置や貯水タンクがムサンナ州に提供されることから、給水要員などを削減し、警備を強化することは可能と判断した。
(11/30 15:51)
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