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イラク南部サマワの陸上自衛隊の宿営地で10月31日午後10時半(日本時間11月1日午前4時半)ごろに爆発音がした事件で、防衛庁は1日、ロケット弾1発が宿営地内に着弾した後、跳ね上がって荷物保管用のコンテナを貫通したと発表した。砲撃により宿営地内の施設が被弾したのは初めて。派遣部隊の隊員にけがはなかったという。
防衛庁によると、宿営地の北方向から砲弾の発射音と飛翔(ひしょう)音がし、さらに宿営地内で衝突音がしたのを隊員が確認した。オランダ国防省の報道官によると、当時、オランダ軍のアパッチ型ヘリコプターが現場近くを飛行中だったことから、付近を捜索したが、不審者は見つけられなかった。
陸自部隊が夜明けを待って宿営地内を捜索したところ、現地時間の1日早朝、清涼飲料などが入ったコンテナ手前の地面が削られ、コンテナの側面に二つの穴があいているのを発見。さらにコンテナ後部にあった土嚢(どのう)に衝突した跡を見つけた。防衛庁は、砲弾が一度地面に衝突して跳ね返った後、鉄製のコンテナを貫通し、宿営地外に飛び抜けた可能性が高いとみて、宿営地周辺の捜索を続けている。
現場の状況などから砲弾は107ミリロケット弾とみているが、砲弾自体は発見されていない。爆発した痕跡はないが、信管がついていたかどうかは不明だという。
宿営地は外側をフェンスが覆い、さらに内側を土塁の壁が囲む二重の防護壁の形になっている。着弾地点は土塁の内側だった。
宿営地を狙ったとみられる迫撃砲弾やロケット弾による砲撃は8回目。このうち10月22日にはロケット弾が隊員が居住するコンテナをかすめて宿営地南端の緩衝地帯に落ちた。このときは信管が外されており、政府内では威嚇との受け止め方が強かった。
大野防衛庁長官は1日の衆院イラク復興支援特別委員会で、今回の事件を受け、「サマワの治安状態は予断を許さない。治安の問題を重く受け止めている」と述べた。
防衛庁が事実関係を正式発表したのは、日本時間で1日午後11時15分からだった。同日昼過ぎにはコンテナの被弾を確認していたが、「調査中で確定的に申し上げる段階でない」(守屋武昌事務次官)として公表を遅らせた。防衛庁幹部は「隊員の安全にかかわる問題で、発表内容について首相官邸などとの調整が難航した」と説明している。
(11/02 01:29)
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