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「アメリカが悪いと私が憤れば、イラク人はそうだと怒って報復に走る。そして若者が子どもが死んでいく。解決の糸口は何も見えないんです」。イラクで武装勢力の人質となった高遠菜穂子さん(34)は22日夜、東京都内の集会で1300人以上の聴衆を前に、ときに震え、涙で言葉を詰まらせながら語った。
拘束中も武装勢力のメンバーらに「米国を憎むな。米国の悪口を言わないで。誇り高い民族なら、もっと建設的なことをしてほしい」と訴え続けたという。
最近、ファルージャの友人からのメールに、武装グループの一人が高遠さんの言ったことを理解し、仲間を説得してファルージャの再建に自分たちの手で取り組み始めたことが書かれていた。空爆で破壊された5校の学校の再建が最初の仕事になる。
解放後に「自己責任論」などの非難などが続いた中、このメールは高遠さんにとって「最高の励まし」だったという。「人道支援とは相手と協力していくこと。今こそそれをしていきたい」
が、9日の新たなメールには、同じファルージャで72歳の老人が、侵攻してきた米軍に28歳の長男を殺されたうえ、自宅を兵舎にされ、庭に埋めてあった長男の遺体まで掘り返された話が書かれていた。高遠さんは、最後にそれを嗚咽(おえつ)しながら読み上げた。
拘束中、高遠さんの活動を紹介する1万枚のビラを作って救出に尽力したバグダッドのアリ・スレイマンさん(57)も、この日のために来日。高遠さんの思いを引き継いで、子どもへの支援プロジェクトを立ち上げたことを明らかにした。
高遠さんと一緒に拘束された今井紀明さんも参加。今井さんは、一部週刊誌などから「過激派セクト」と名指しされたことに「事実誤認」と反論。「自分たちを左翼として異質なものとして排除するレッテル張りだ」とし、危険な地域に自ら入ったとの「自己責任論」に対しても、「問題は一部マスコミがその論理を増長したことだ」と批判した。
(07/22 22:40)
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