![]() |
| |||||
|
||||||
|
|
| home > ニュース特集 > イラク復興 |
中:相次ぐ停電、住民に怒りバグダッドの南郊アルリサラ地区の住宅街の路上に6月半ば、古ぼけた巨大な発電機がお目見えした。運転開始は毎晩10時。轟音(ごうおん)を響かせ、近所の約100世帯に配電を始める。家庭ではこの間に冷蔵庫で氷をつくり、クーラーや扇風機を回して寝入ってしまう。街に涼しい夜風が吹き始める午前2時、配電は止まる。 設置したのは住民自身だ。600万ディナール(約50万円)の中古品を地方都市で見つけ、金を出し合って購入した。故障しがちなので専属の修理工を待機させ、その費用も分担する。 バグダッドの夏は気温が50度近くに達し、熱気は深夜まで抜けない。「電気なしには、とても寝られませんよ」と、地区の学生アハメド・アリさん(28)。発電機の共同購入は、相次ぐ停電に業を煮やしたアリさんらが呼びかけて実現させた窮余の一策だった。 フセイン体制崩壊から100日近くなっても、首都の電気は依然回復しない。1日数時間〜十数時間停電し、しかも、予告なしに突然切れる。「米国は『戦後はハッピーライフだ』と約束したじゃないか。なのに電気さえ来ない」と、アリさんは怒りを隠さない。 政府の電気委員会によると、91年の湾岸戦争で電気関連施設の92%が破壊された。その後の経済制裁によって機械の更新はおろか、修理の部品の輸入もままならず設備が老朽化。必要とされる電力量の60%程度しか供給できない状態でイラク戦争を迎えた。 空爆による影響はほとんどなかったが、戦後の略奪で各地のケーブルや電線が大きな被害を受けた。さらに6月、発電所への燃料供給パイプが爆破される事件が起き、地方からバグダッド市内への送電が断たれた。首都の電気供給能力は30%に急落した。 電気問題は今、市民の最大の関心だ。「戦争であれほどのハイテクを見せつけた米国が、なぜ停電ごときを解決できないのか」との不満は根強い。電気委員会のマハムド・アルサアディ広報部長(58)は「米軍はちっとも支援してくれない」とぼやく。 米英の暫定占領当局(CPA)に対策がないわけではない。電気関連施設の修復にイラクの国内予算を今後5年間で17億ドル割り当てる方針を示した。もっとも、財務担当の高官は「修復には時間がかかりそう」。 13日発足した統治評議会も電気の回復を優先課題として挙げたものの、具体策については何も示せないでいる。 (バグダッド=国末憲人)
(朝日新聞2003年7月16日朝刊紙面)
中:相次ぐ停電、住民に怒り >>
|
|
|
|||||||||||||||
| | 社会 | スポーツ | 経済 | 政治 | 国際 | サイエンス | 文化・芸能 | ENGLISH | | ||
|
|
ニュースの詳細は朝日新聞へどうぞ。 購読の申し込みはインターネットでもできます。 |
|