|
自衛隊の駐留するイラク南部サマワから3月中旬に撤退する予定のオランダ軍について、同国の政権与党内で「3月以降も駐留を延長すべきだ」という議論が浮上している。イラク南部の治安に責任を持つ英国からの要請を考慮したものと見られる。今のところオランダ政府には方針を変更する考えはないようだが、今後、議会内で延長を求める声が広がれば、与党との対立に発展する可能性もある。
与党第1党のキリスト教民主勢力(CDA)の下院指導者マクシム・フェルハーヘン議員が昨年末、雑誌のインタビューの中で「英国は(サマワのある)ムサンナ州当局が(治安を維持する)十分な力を持っていないと心配している。荷物をまとめて戻る時ではない」と語った。
しかし、撤退に対する世論の支持は依然として強く、バルケネンデ首相が方針を転換する可能性は低いと見られる。
オランダ政府が3月撤退を条件に駐留延長を決めたのは昨年6月。関係筋によると、それ以降、英国や日米両国政府は、方針の変更を求めてきた。とくに英国は、サマワ一帯の治安維持のため兵力を振り向ける余裕があまりないため、駐留延長を強く働きかけていた。昨年12月、パウエル米国務長官が英国を後押しする姿勢を表明すると、与党内に駐留延長論が急速に広がった。
CDAは下院(定数150)の44議席を占める。27議席の与党第2党、自由民主党はもともと駐留延長を求めている。CDA内には「党内を駐留延長で固められれば、自由民主党と右派政党を加えて過半数を取れる」(ヤンオルム議員)との見方が出ている。
一方、自由民主党内では、今月17日に再開する国会で駐留延長の動議を可決し、政府に方針変更を迫るべきだとの声も聞かれる。
(01/06 19:38)
|