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イラク戦争時に略奪にあい、現在も一般公開を停止しているイラク国立博物館(バグダッド市)収蔵の名品約350点をカラー画像で収めたDVDが6日、発売される。略奪されたままの文化財も含まれている。不安定な政治情勢から再公開の日は遠いと考えられ、メソポタミアの至宝の貴重な記録になりそうだ。
「DVDブック・イラク 秘宝と遺跡」(講談社)は、美術品の静止画像を取り込んだ60分のビデオなどで構成。350点は約10万点ともいわれる収蔵品から厳選された一級品で、シュメール王朝の副葬品、アッシリアの象牙細工などメソポタミア歴代王朝の出土品を網羅している。ハトラ遺跡出土の女性座像など戦争で壊された3点、行方不明の2点のほか、アッシリアの都ニムルドで出土した紀元前8〜9世紀の王妃の黄金の冠や首飾りなども含んでいる。
同館の所蔵品はフセイン体制崩壊とともに約1万5000点が略奪にあい、多くが国外に流出した。5000点ほどが回収されたが、一般公開のめどは立っていない。
監修には平山郁夫・東京芸術大学長、編集にはドニー・ジョージ館長らがあたった。使用した画像のほとんどは、講談社が77〜78年に豪華本用に現地で撮影したもの。本は出版情勢の変化で刊行されなかった。
編集に協力した国士舘大イラク古代文化研究所長の松本健教授は「同博物館の収蔵品の記録がこれほどまとまって世に出るのは初めてだろう。公開の日が遠そうなだけに、研究者にも画期的な資料だ」と話している。
全国の書店で発売。価格は1万円(税込み)。
(12/03 17:33)
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