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国連安全保障理事会は8日午後(日本時間9日朝)、公式会合を開き、主権移譲後のイラクに関して米英両国が提出した決議案を全会一致で採択した。同決議1546により、主権の「受け皿」となる暫定政府は国際社会の承認を得た。来年末までに予定される正式政府発足への政治過程や、治安維持のほか人道復興支援の任務を含む多国籍軍への部隊派遣など、国際協力の基本的な枠組みが整うことになり、イラク復興は新しい段階を迎える。
採択後、米のネグロポンテ国連大使は議場で声明を読み上げ、新決議を「イラク民主化への重要な一里塚」と位置付け、国際社会の幅広い支援を呼びかけた。米政府は同日開幕した主要国首脳会議(シーアイランド・サミット)でも各国に協力を要請する。
新決議には(1)6月末までの主権移譲の承認(2)05年12月末までの新憲法に基づく正式政府発足(3)多国籍軍の駐留は正式政府発足またはイラク政府の要請により終了(4)(石油収入をプールする)イラク開発基金はイラク政府が管理する――など復興を進めるうえでの骨格が盛り込まれた。
さらに国連加盟国に対し、人道復興や国連イラク支援団(UNAMI)への支援を目的に多国籍軍への貢献を求める一文が付け加えられた。
懸案だった多国籍軍と暫定政府の関係については、最終案で「多国籍軍の行動にイラク軍が参加するかどうかを決める権限はイラク政府に属する」と明記。さらに両者による委員会を設立して「重要な作戦を含む、治安上のあらゆる問題で合意する」と、イラクの主権を尊重する修正を加えた。
これによって最後まで慎重な構えだったフランス、ドイツなどが同調した。また、非常任理事国のルーマニアが決議の共同提案国として米英に加わった。
今後は、暫定政府がイラク国民から広い支持を得られるかどうかや、復興に不可欠な治安改善が実現できるか、という決議の実効性に焦点が移る。
(06/09 10:38)
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