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米国務省が、イラク戦争開始前にイラク人専門家を集めてとりまとめた「イラクの未来プロジェクト」の中で、フセイン体制崩壊直後の略奪や、電力・水道の不足などの問題点を的確に予見していたことが明らかになった。米紙ニューヨーク・タイムズが19日、国務省の内部文書に基づいて報じた。
国務省当局者によると、研究成果の多くは、最近まで国防総省に無視されていたが占領の難航を受けて、現在では重視されるようになったという。2千ページに及ぶ報告書が最近、議会に提出されて詳細が明らかになった。
略奪に関して報告書は、フセイン政権が戦争が始まると何千人もの囚人を釈放したことを指摘し、政権が崩壊すれば「これらの犯罪者たちが殺人や略奪を行うおそれがある」と警告。「すべての主要都市で、米英軍のパトロールを組織すべきだ」と勧告していた。また、米英軍への攻撃を防ぐため、旧イラク軍の特殊部隊を、和平維持部隊などに再編するよう提言していた。
パウエル国務長官は19日、「研究内容はすべて国防総省も利用できた」と語ったが、占領統治を始めた最初の組織、復興人道支援室(ORHA)関係者によると、国務省の担当者を同室に招こうとした際、国防総省首脳が任命を阻んだという。
同プロジェクトは昨年4月からイラク人の弁護士や技師、ビジネスマンら各方面の専門家200人以上を集め、フセイン政権崩壊後の新たな統治体制づくりについて、法制度の整備、軍の再編、経済の活性化など計17の作業部会に分かれて研究を行った。
(10/19 21:14)
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