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イラク国民融和へ国連仲介 事務総長特別代表と単独会見

2008年03月21日18時00分

 イラク問題担当の国連事務総長特別代表スタファン・デミストゥラ氏はイラク開戦から5年の20日、バグダッドで朝日新聞と単独会見した。同氏は、治安に改善が見られる一方で国民融和に向けた政治プロセスが進んでいないことから、イスラム教スンニ派、シーア派、クルド人の政治指導者間の対話を促すため国連が仲介を始めていることを明らかにした。

 イラクでは、フセイン政権崩壊後の新体制におけるポスト争い、連邦制や石油資源の分配などをめぐって各派の利害が衝突。シーア派主導のマリキ政権からスンニ派や、同じシーア派でも反主流のサドル師派などが閣僚を引き揚げ、政治の機能不全が続いている。

 デミストゥラ氏は「国民融和の会議を開くことは成功への処方箋(しょほうせん)ではない。権力の分担など本質的な問題について、目立たない形で交渉を行う時だ」と強調し、「詳細は明らかに出来ないが、我々はその手助けをすでにしている」と述べた。

 同氏は、10月に予定される地方選挙の重要性を指摘。「選挙が実施されなければ住民が怒るだろう」と述べた。05年の地方選にはスンニ派の多くやサドル師派が参加せず、現状では地方政治から排除されているためだ。

 油田があるキルクークの帰属問題については「時限爆弾だ」と表現。適切に解決できなければ大きな混乱を招くとの考えを明らかにした。キルクークをクルド地域に編入するかどうかを問う住民投票は、昨年末の期限が半年延長された。反対するスンニ派やトルクメン人との対立から治安が悪化したためで、6月が近づけば再び緊張が高まる恐れがある。

 国連は03年のバグダッド現地本部爆弾テロ以来、イラクでの活動を限定してきたが、昨年8月に安保理がイラク復興への国連の役割を拡大する決議を採択した。

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