現在位置:asahi.com>ニュース特集>イラク情勢> 記事 イラク副大統領「米軍撤退すれば混乱」 本社、単独会見2008年03月19日22時00分 20日のイラク戦争開始5年を前に、イラクのターリク・ハシミ副大統領が19日、バグダッドで朝日新聞と単独会見した。ハシミ氏は、昨年後半から民間人の死者数が大幅に減ったものの、なお宗派間の溝だけでなく、同じ宗派内にも政治的な緊張があると指摘し、楽観論をいさめた。米軍が撤退すれば再び混乱に陥るとも述べ、早期撤退の動きを牽制(けんせい)した。
イラク政府は、米軍の駐留期間を含めた両国間の安全保障合意について11日から交渉を始めた。ハシミ氏は、米軍がいつまでも駐留することは望んでいないとしながらも、「現時点で具体的なタイムテーブルは決められない」と述べた。 シーア派主導の政権を率いるマリキ首相に対し、ハシミ氏はスンニ派最大会派の中核であるイラク・イスラム党の党首。05年末の国民議会選挙で、スンニ派は連邦制などを定めた憲法の修正を条件に参加したが、いまだに進展がない。ハシミ氏は「信じられないほど時間がかかっている。本気で国民融和を進める意志が感じられない」と述べ、マリキ首相の姿勢を批判した。 また、スンニ派の多い中部アンバル州ではイスラム党と地元部族との間で、シーア派の多い南部ではシーア派組織のイスラム最高評議会とサドル師派の間で、それぞれ主導権争いが激化していると指摘。10月に予定される地方選挙を通じて事態が改善することに期待を示した。 また、昨年後半から治安がある程度改善したことについて、スンニ派部族が「覚醒(かくせい)評議会」をつくり、反アルカイダに転じて米軍と協力していることが大きいと強調。そのうえでマリキ政権が評議会メンバーをイラク軍に統合することに消極的だと指摘し、「彼らをうまく管理しないと、再びアルカイダ側に追いやりかねない」と警告した。 現在、評議会メンバーへの給与は米軍が支給しているが、「これはテロとの戦いの一環。米国の納税者だけが負担すべきではない」と述べ、国際社会に支援を求めた。 PR情報この記事の関連情報イラク情勢
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