現在位置:asahi.com>ニュース特集>イラク情勢> 記事 トルコ、3千人地上侵攻 イラク北部PKK掃討図る2008年02月23日01時00分 トルコ軍は22日、クルド人による広範な自治を求めて武装闘争を続けるクルド労働者党(PKK)を掃討するため、同国南東部からイラク北部に侵攻してPKKの拠点を攻撃する地上作戦を21日夜に開始したと発表した。軍は米軍から情報提供などの協力を得て、昨年12月から断続的に小規模な越境作戦を行ってきたが、本格的な地上部隊の投入は初めて。
トルコ軍が22日、ウェブサイト上で発表した声明によると、「PKKメンバーと組織基盤を壊滅させるため」に21日、地上からの砲撃や空爆を開始。同日午後7時から地上戦に入ったとしている。 トルコ国内での報道によると、越境した兵力は3000人規模とみられ、戦車などの部隊が国境を接するハブルから越境。イラク側の町ザホ方面に抜け、空からの援護を受けてイラク領内に約10キロ入ったという。
イラクのマリキ首相は22日、越境地上作戦をめぐり、トルコのエルドアン首相と電話会談。「イラクの主権を尊重してほしい」と訴える一方、「PKKがトルコの治安への脅威になっていることは理解できる」と、一定の理解を示した。 イラク北部を統治するクルド地域政府は21日、治安部隊のペシュメルガに対し、最高レベルの警戒態勢に入るように指示。トルコ軍とPKKの戦闘地域が拡大しないよう監視を強めている。 トルコでは昨年、PKKとの交戦激化により軍民双方に犠牲が相次ぎ、厳しい対応を求める世論の高まりで同10月に国会が越境作戦を承認。ただこれまではイラクのさらなる不安定化を懸念する国際社会の反対を踏まえ、地上作戦を自制していた。だが今回は、米国などと協議のうえで踏み切ったとみられる。 バグダッドのイラク駐留米軍報道官は声明で「トルコがPKKのテロ活動から自国を守る権利を支持する」と容認の姿勢を明らかにした。 一方、クルド地域政府は民間人に犠牲が出ていることなどから、越境攻撃に反対。トルコ軍への反感が強まっており衝突も懸念される。これに対し、トルコ軍は「イラクの統合と安定に格別の注意を払い、作戦目標を達成すれば帰還する」と強調。トルコ国内では、今回の地上作戦は1週間ほどの短期間になると予想されている。 PKKは、昨年以来の空爆などで打撃を受ける一方、路線対立の激化から内部抗争で死者が出たと伝えられ、軍がPKKの弱体化を好機とみて作戦実施を早めた可能性もある。 PR情報この記事の関連情報
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