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イラク死者「推定65万人」 米など研究グループが統計

2006年10月12日13時28分

 03年3月のイラク戦争開戦から今年6月までの紛争によるイラク人の死者数は、約65万5000人に達する――米国とイラクの公衆衛生学研究グループが11日、人口統計の手法を使った推定値を英有力医学誌ランセット(電子版)に寄稿した論文で発表した。04年にも開戦1年半で10万人という推定を出していたが、05年以降、死亡率はさらに激増しているという。

 この数字は、米英の非政府組織(NGO)「イラク・ボディーカウント」が報道をもとに推計しているイラク人民間死者数の約5万人をはるかに上回っている。ブッシュ米大統領は11日、記者会見で「信頼性のあるリポートだとは思わない」と退けた。イラク駐留米軍のケーシー司令官も同日、国防総省の記者会見で「これまでに目にしたどんな数字をも大幅に上回る。信頼性はおけない」と批判した。

 論文を出したのは、米ジョンズ・ホプキンス大医学部のギルバート・バーンハム教授ら4人。今年5月から7月にかけて、無作為に抽出したイラク国内の47地域で各40世帯、合計約1万2800人を対象に面接調査を実施、家族構成や誕生、死亡の数、その経緯について詳しく調べた。

 その結果を統計処理して推計した死亡率は、年間1000人当たりで、イラク戦争前は5.5人だったのに対し、今年7月の時点では、13.3人だった。イラク全体にあてはめると、戦争がなかった時点よりも65万5000人多い死者が出たという勘定になるという。

 このうち約5万4000人は、紛争の影響を受けた病死や事故死だが、残りの60万人以上は暴力による死者で、銃撃がその中で最大の死因だった。

 米英軍・駐留部隊の空爆などを受けて死亡した人は、06年に入り全体の中の比率は下がっているが、実数は伸びているという。以前からの反米闘争に加え、イラク人同士の宗派間対立による暴力がそれを上回る泥沼を作り出している現状を裏付ける数字となっている。

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