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米大統領、イラクで「包括的な新戦略」提示

2005年12月01日01時18分

 ブッシュ米大統領は30日、メリーランド州アナポリスの海軍兵学校でイラク情勢について演説した。治安面の進展などを強調し、イラクでの対テロ戦争に勝利するための「包括的な新戦略」を示した。野党民主党が求める撤退期限の設定には反論したものの、「任務が完了すれば、撤退できる」と述べ、06年中の駐留米軍削減を目指す方針だ。

 演説は、米軍撤退を求める米世論が高まるなか、12月15日に予定されているイラク国民議会選挙に向けて、治安、政治、経済各分野の進展を強調し、部分撤退に向けた楽観的な見通しを示す意図がある。大統領は、これまでにイラク警察や治安部隊計120大隊のうち、40大隊は戦闘で主要な役割を担っていると説明。駐留米軍の支援が必要な80大隊を含めた部隊の能力強化を図ることで「戦闘能力を落とさずに撤退は可能だ」と強調した。撤退期限の設定には「米国が軟弱で信頼できない同盟国だというメッセージを世界に送ることになる」と反論した。

 演説に先だち、ホワイトハウスが発表した「イラクでの勝利のための国家戦略」は「(即時)撤退すれば、テロリストは我々や同盟国を追い求め、地域全体や米本土に戦線を拡大する」と分析している。

 マクレラン報道官は29日、「06年になれば、現地の情勢が変化することが期待できる」と述べ、来年中にも撤退実施に向けた状況が整うとの楽観的な見通しを示した。民主党のマーサ下院議員は「駐留米軍が軍事的に達成できることは終わった」として、6カ月以内の撤退完了を求めている。ホワイトハウス側は「撤退は状況次第」という原則を残しながらも、来年中に削減を目指す方針だ。

 米国防総省は現在約15万5000人規模の駐留米軍を国民議会選挙後に13万8000人に減らすことを検討している。治安改善などの条件が整えば、06年中にも10万人前後まで削減を進めたい方針だ。


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