 |
地震で倒壊した家屋=16日午後、埼玉県加須市志多見で、本社ヘリから |
 |
地震で2階部分の壁が崩れた料理店=16日午後0時19分、宮城県石巻市中央1丁目で |
 |
新幹線が不通となり、途方に暮れる利用者ら=16日正午ごろ、JR仙台駅で |
 |
地震で列車が止まり、駅員に問い合わせる人たち=16日午後0時16分、JR仙台駅で |
 |
地震で立ち往生した東北新幹線の車両から降りた乗客たちは炎天下の線路を歩いて仙台駅に向かった=16日午後3時10分、仙台市で |
16日午前11時46分ごろ、宮城県沖を震源とする強い地震があり、宮城県南部で震度6弱、岩手県内陸南部、宮城県北部、福島県中通り、同浜通りで震度5強を観測したほか、北海道から四国にかけての広い地域で揺れを感じた。朝日新聞社のまとめでは午後9時現在、宮城、岩手、福島など5都県で計57人が重軽傷を負った。東北・山形・秋田新幹線は運転を見合わせ、車内に乗客が最長約8時間閉じこめられるなど、Uターンラッシュの足は大きく乱れた。気象庁は「数日間は、震度5弱クラスの余震が発生する恐れがある」と警戒を呼びかけている。
気象庁によると、震源は牡鹿半島の東南東80キロ付近で、震源の深さは約42キロ。地震の規模はマグニチュード(M)7.2と推定される。宮城県沿岸には一時、津波注意報も出され、石巻市で10センチの津波が観測された。
今回は、死者28人を出した78年の宮城県沖地震(M7.4)のすぐ東に位置する太平洋プレート(岩板)と陸側のプレートの境界付近で発生。「今後30年以内に起きる確率は99%」と想定されている同規模の宮城県沖地震との関係について、同庁は「これだけ近くで似たタイプの地震が起きたのだから、何らかの関係はある」としている。
宮城県によると、仙台市泉区のスポーツ施設「スポパーク松森」にある温水プールの天井の大半がはがれ落ち、26人が重軽傷を負った。
岩手県では、一関市のスーパーで総菜売り場で1人がやけどを負うなど9人がけがをした。福島市では72歳の男性が、倒れた石灯籠(いしどうろう)の下敷きになり、右足を骨折した。
埼玉県加須市では民家が全壊し、80歳の女性が一時閉じこめられた。
住宅への被害は、埼玉で全壊1棟、屋根瓦が落ちるなどの一部損壊が福島、宮城など4県で計約640棟に上った。
東北、上越、長野、東海道の各新幹線は地震直後に運転を中止。上越、長野、東海道は間もなく運転を再開したが、東北新幹線は午後10時現在、仙台―八戸間で運転を見合わせている。
東北新幹線は、上下14本が駅間で停止。このうち2本の乗客計約2200人が約8時間にわたって車内に閉じこめられた。仙台駅付近で止まった列車の乗客約900人は同駅まで約2キロにわたって高架橋上を歩いた。
日本道路交通情報センターによると、東北道の浦和―加須インター間など上下線が2時間近くにわたって閉鎖された。仙台空港も一時運用を停止した。東北電力によると、宮城、福島両県の約1万9200戸が最長約6時間停電した。
◇
震源は牡鹿半島の東南東80キロ付近。震度5弱以上を観測した主な市町村は次の通り。
▽震度6弱、宮城県川崎町
▽震度5強、宮城県石巻市、涌谷町、田尻町、栗原市、東松島市、仙台市宮城野区、同泉区、名取市、蔵王町、小牛田町、福島県国見町、川俣町、相馬市、新地町、鹿島町、岩手県藤沢町
▽震度5弱、岩手県陸前高田市、二戸市、花巻市、北上市、一関市、江刺市、宮城県古川市、気仙沼市、登米市、塩釜市、仙台市若林区、白石市、角田市、福島市、福島県田村市、原町市、茨城県日立市など。