前日、ロンドンを12年夏季五輪の開催地に選んだばかりの国際オリンピック委員会(IOC)の委員たちは7日、ロンドンで起きた同時テロの報を聞いた。岡野俊一郎委員は「事件が投票前だったら五輪開催地の決定はどうなっていただろうか」と話した。
IOCのロゲ会長はブレア英首相とリビングストン・ロンドン市長に哀悼のメッセージを送った。広報担当者は「IOCはロンドンの安全対策を完全に信頼している」と発表。五輪とは関係がないとしている。
英国のIOC委員は会議が終わると足早に隣接するホテルへ向かった。記者に状況を聞く委員もいた。ヘーシンク委員(オランダ)は「ひどい事態だ。しかしロンドンの責任ではない」。トレーガー委員(独)も「どこの都市にも起こりうること。12年五輪には影響しない」と話した。
◆五輪の安全、課題に
「英国にとって黄金の1日」。英国では7日、朝刊各紙に48年以来の五輪開催を祝う見出しが躍った。だが、その喜びは爆破テロによってかき消されてしまった。
英国のスポーツライター、ジェームズ・ダッカーさんは「昨日まではすべてがバラ色に見えたが、すべてが台無しになった。イラク問題などを考えると、英国が米国の次に狙われる国であることを、国民は忘れていた。油断があった」と話した。
五輪開催決定を狙ったテロという見方はほとんどない。だが、世界最大のスポーツイベントの影響力を考えると、今後、テロリストたちの標的になる可能性はないとは言えない。
ロンドンは7年後の五輪に向け、施設や交通網の整備だけでなく、安全確保という重い課題を背負った。