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脱「亥年」投票率58.64% 期日前1079万人利用

2007年07月30日

 今回の参院選の投票率は58.64%だった。年金記録問題や「政治とカネ」の問題などに対する関心の高さが投票率を押し上げ、「亥年(いどし)現象」は起きなかった。今回の投票率は、過去最低だった前回の「亥年」の95年と比べると約14ポイントも高い。

表

選挙区の投票率

 12年に1度、統一地方選と参院選が同じ年に行われる亥年。過去5回の「亥年参院選」のうち、投票率(旧地方区と選挙区)は第1回の47年の61.12%を皮切りに59年、83年、95年と最低記録を更新。71年は更新には至らなかったものの、59年並みに落ち込んでいる。また、いずれも直近の参院選の投票率を下回っている。

 「亥年現象」が起きなかったのは、何と言っても年金記録問題に対する有権者の関心の高さだ。

 朝日新聞の出口調査では、全体の半数が年金問題について「投票に影響を与えた」と答えた。投票1週前に実施した世論調査では、回答者の9割近くが年金問題に国民の怒りが「続いている」と答えている。

 ただ、「亥年現象」が起きなかった背景として他の要素も見逃せない。

 一つは、前回の亥年から12年たつ間に選挙制度が改善されて投票しやすくなったことだ。

 04年の参院選から導入された期日前投票は前回の1.5倍にのぼる1079万8996人(総務省の速報値)が利用し、有権者総数の1割を占めた。1000万人の大台に乗ったのは、05年の衆院選も含めて3回目となった国政選挙で初めて。

 また、「亥年現象」の一因とされる「地方議員や支持組織の選挙疲れ」に関していえば、市町村合併で地方議員が減ったり、政党の支持組織自体が弱ったりしている。自民党を支えてきた軍恩連盟全国連合会や日本遺族会は高齢化が進み、建設業界は公共事業費の削減に苦しむ。一方、民主党支援の労働組合も組織率が低下している。

 ある自民党幹部は「もう、組織の『選挙疲れ』は投票率に関係なくなった」と話す。

 実際、投票率の動きをみると、92年以降は亥年でなくても60%に届かない状態が続いている。

 こうした要素が重なって、21回に及ぶ参院選の特徴の一つだった「亥年」の特徴が表れなかったとみることもできる。

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