自民党の鴻池祥肇参院議員(元防災担当相)は9日午前、同党の青木幹雄参院議員会長と国会内で会談し、11日投票の総選挙で与党が過半数を得て小泉政権が継続した場合、特別国会での審議が見込まれる郵政民営化法案に賛成する意向を伝えた。参院議員の郵政法案反対派の中心人物だった鴻池氏が賛成に転じたことにより、参院での法案可決の流れを促すことになるのは必至で、他の反対派議員からも「賛成する」との声が出始めた。
鴻池氏は会談後に記者会見し、青木氏に「民意が『小泉もう一度がんばれ』になれば、従うのが政治家の筋だ」と伝えたことを明らかにした。与党が総選挙で勝てば法案に賛成する意向を示したもので、これに対し青木氏は「大変いい判断だ」と述べたという。
青木氏は会談後、記者団に「総選挙の前にこういう話をするのはいいことだ」と述べ、鴻池氏から法案への理解が得られたとの認識を示した。
鴻池氏は8月下旬、中曽根弘文元文相ら郵政民営化法案に反対した参院議員らとともに「勉強会」を発足させている。鴻池氏によると、青木氏は9日の会談で「今この時期に勉強会を立ち上げることは、いろんな意味で誤解を生む。やめていただけないか」と求めたという。
これについて、鴻池氏は記者会見で「即答する立場ではない。中曽根さんやそれぞれの派閥などの意見を聞かないといけない。慌ててやることはないと個人的には思う」と語った。
また、郵政法案に反対した自民党の真鍋賢二参院議員は9日、朝日新聞の取材に対し、「民意に従うのは当然だ。(与党が)勝った場合は賛成する」と述べた。
鴻池氏らの勉強会については、参院執行部が「仮に総選挙で勝っても郵政法案の再否決につながりかねない」(幹部)として警戒し、中曽根氏らに「勉強会は筋が通らない。総選挙の前に取り下げるように」と伝えていた。
これに関連し、公明党の神崎代表は9日、横浜市での記者会見で「民意を尊重するのは当然のことで、法案成立の流れが加速する。大変いいことだ。郵政民営化に賛成という人はかなりいると思うので、ぜひ賛成という判断を国会で証明していただきたい」と述べた。