衆院選の選挙戦が終盤を迎え、県内の各陣営とも有権者の関心を得ようと懸命だ。陣営の中には、テレビなどでおなじみの有名人を総決起集会や個人演説会に招き、親密ぶりをアピールして有権者の目を引こうとの作戦を展開するところもある。
県内の候補者の中で、「有名人作戦」を最も積極的に展開するのが岐阜1区の自民新顔だ。小泉首相を筆頭に、これまでは党の大物が相次いで応援に訪れた。8日はタレントのデヴィ夫人が来訪。この候補の選挙事務所前で応援のあいさつに立った。
デヴィ夫人はこの日、候補者とは初対面。「日本を変えたい」と、自分から候補者に応援を申し出たという。
ピンクのスーツで選挙カーの上に立ったデヴィ夫人は開口一番、「岐阜の皆様、デヴィ・スカルノでございます」。約20分にわたって「靖国神社は日本の文化です。大切にしてください」「小泉首相ほどりりしい政治家はいない」などと独自の議論を展開した。
この候補者は、選挙運動最終日の10日、ノルディックスキー複合団体の金メダリスト、荻原健司参院議員とともに岐阜市内のショッピングセンター前などで街頭演説などをして回る。
一方、1区の無所属前職は、8日の岐阜市内で開いた総決起集会に梶原拓・前知事、作家の林真理子さん、俳優の森山周一郎さんを招いてあいさつをしてもらった。
岐阜4区の無所属前職は、7日の下呂市での総決起集会で、野中広務氏(79)に応援を求めた。
野中氏は、候補者本人よりはるかに長い、50分間にわたって演説。郵政民営化法案に反対した前職を公認せず、対立候補を立てた小泉首相の手法を「地方を守り、日本の行方を考えた政治家が非公認だ造反だと言われてつぶされるのは悲しい」と批判。
さらに「郵政に賛成か反対かに名を借りた目くらましの解散。内政、外交の行き詰まった問題を国民の目に触れさせまいとするものだ」と指摘した。
3区の自民新顔は、9日に「お笑い外国人」として人気のボビー・オロゴンさんを招き、選挙事務所などであいさつしてもらうことにしている。
●「拉致」連絡会の横田さんら応援 5区
北朝鮮による拉致被害者家族連絡会の代表横田滋さん(72)らが8日、岐阜5区の無所属前職の応援のため、恵那市などを訪れ、拉致問題の解決を訴えた。
横田さん夫妻と、家族会の増元照明事務局長ら4人。この候補者は、超党派の国会議員でつくる「拉致議連」の事務局長を務めている。横田さんらは、集会や個人演説会の会場で、この候補者について「拉致問題に真剣に取り組んでいる。当選させ、問題の解決を図ってほしい」と訴えた。
また、横田さんは「偽の遺骨を持ってくるなど北朝鮮は日本を馬鹿にしている。経済制裁を発動し、拉致された被害者を助けてください」と理解を求めた。
今回の衆院選で拉致被害者の家族らは、個人的な立場で拉致議連の役員らを応援している。