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球種見抜き、左腕攻略 米の壁破る

2008年8月22日11時9分

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写真拡大4回表、山田は中越え本塁打を放ち、一塁を回ってガッツポーズ=樫山晃生撮影

写真拡大米国を破って優勝し、上野(中央)に駆け寄る日本の選手たち=林敏行撮影

(21日 ソフトボール決勝)

 日本が決勝で破った米国は、この競技が採用された96年アトランタ大会から3連覇中の強豪だった。日本は今大会、1次リーグでコールド負けし、再戦となった準決勝も延長9回で惜敗。3度目の挑戦で壁を破り、00年シドニーの銀、04年アテネの銅に続くメダルを手にした。

 4回。主将の山田が打席に立った。米国のエース、左腕オスターマンが腕を後ろに振り上げ、テークバックに入る。

 ボールは見えない。

 2球目、山田は高く浮き上がるライズボールをたたいた。打球はぐんぐん伸びる。中堅フェンスを越えた。

 「体が反応した。応援が乗せてくれた」。ガッツポーズで、山田はホームベースを踏んだ。2―0。上野に頼りっぱなしだった打線が目覚めた。

 オスターマンの、癖を見抜いていた。

 テークバックの時、ひじが伸びて手のひらが上を向き、打席から黄色いボールがはっきり見えれば、低く沈むドロップボール。

 ひじが曲がって、ボールが見えにくければ、浮き上がるライズボール。

 山田は初回の打席で三振に倒れた。6球、一度もバットを振っていない。「駆け引きで、どんなボールが来るか見極めていた」

 日本ベンチからは、1球ごとにみんなの大声が打席に向かって響いた。

 「うえっ(ライズボール)!」

 「したっ(ドロップボール)!」

 難敵をついにとらえた。

 06、07年の国際大会。日本はオスターマンから1試合平均0.6点しか取れなかった。ライズ、ドロップが見極められないから、ほとんどが三振だった。

 裏方のスタッフを含め、ビデオを分析。球種を判断することに加え、この1年間、合宿に男子日本代表の左投手に同行してもらって、速球と高低の変化球を徹底的に打ち込んだ。

 2日間で3連投のエースも最後まで崩れなかった。上野のおかげで迎えることが出来た大一番で、打線もやっと応えた。

 00年シドニーで銀。04年アテネは銅。そして「最後」の五輪で金メダル。日本の夢が結実した。(平井隆介)

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