(14日 男子個人総合)
冨田の左手がつり輪からすり抜けた。「滑りました」。バランスを失って、マットに腰から落下した。13.850点。
左手で持ちこたえようとしていた。そのとき、肩から首にかけてを痛めた。「最後まで痛かったけど、なるべく集中して忘れようと思った」。跳馬、平行棒、鉄棒。残り3種目は納得の出来だった。
4位。あのつり輪さえなければ、間違いなくメダルに届いていた。
だが後悔はない。「どうしようもない失敗というかハプニング。特に『ああすればよかった』という考えが浮かんでこない失敗なので、悔しいというより仕方ない」
8歳下の内村が表彰台に立った。世代交代を連想させるシーンだ。でも冨田は、きっぱりと言った。「最後まであきらめず、丁寧に出来た。練習してきたことは出せました」。まだ引退など考えていない。