【北京=奥寺淳】チベット支援活動家を取材中の英国人記者が北京五輪会場近くで拘束された問題で、北京五輪組織委は14日の定例会見で「(警察に)記者証を見せたらすぐに解放された」と述べ、誤解に基づくものだったとの認識を示した。一方、外国人記者からは「自由に取材できるという約束を中国は守っていない」との批判が噴出、会見は紛糾した。
一緒にいた同僚によると、英国人記者は警察に拘束される際、「私は英国の記者だ」と中国語と英語で訴え続けたが、そのまま連行されたという。同委の王偉副会長は「警察とのコミュニケーションがうまくいかなかった」と警察をかばったが、会見で米テレビ局記者は「連行される前から彼は記者証を手に持って示していた」と反論した。
会見では、中国が公約した「五輪期間中の報道の自由」に質問が集中。同委が、五輪村から離れた3カ所の公園を「公認デモ地域」に指定したと発表しながら、まだ1件もデモが認められていないことにも質問が及んだ。
デモの申請と拒否件数についてこの日の会見で答えると約束していたが、王副会長は「私たちは五輪を成功させるための仕事をしている。公安当局に聞いて欲しい」と述べるにとどまった。
報道の自由や人権問題を何度も聞かれ、王副会長が「我々は討論しているのではない」と声を荒らげる場面もあった。