冨田洋之
内村航平
楊威(中国)
鶴見虹子
世界選手権3連覇中の中国か、五輪2連覇をかけて追う日本か。男子の団体総合は日中の一騎打ちになるだろう。
日本の6人はバランスが取れた布陣だ。エース冨田洋之(セントラルスポーツ)、19歳の内村航平(日体大)、天才肌の坂本功貴(順大)が全6種目をそつなくこなすオールラウンダー。あん馬に強い鹿島丈博(セントラルスポーツ)、ゆかと跳馬の沖口誠(コナミ)、つり輪とゆかに安定感のある中瀬卓也(徳洲会)はそれぞれの得意種目で高得点を期待できる。
決勝は各種目を3人が演技。日本はゆかと鉄棒で中国を上回り、残り4種目では中国に離されない展開に持ち込みたい。
10点満点制が廃止されて以降、初の五輪。得点は、技の難度を評価するA得点(演技価値点)、出来栄えを見るB得点(演技実施点)の合計で決まる。高難度の技を駆使する中国がA得点では圧倒的に優位。日本は持ち味である美しさでB得点を稼いで追うしかないが、「中国が頭一つ抜けていると言わざるを得ない」(具志堅幸司・日本男子監督)のが現状だ。
ただ、何が起きるかわからない。前回アテネ五輪でも前評判が高かった中国は、ミスが続き5位に沈んだ。冨田の口癖である「練習通りの失敗しない演技」を積み重ねれば日本にも勝機はある。
個人総合も日中のエース2人が軸になる。05年世界選手権王者の冨田。06、07年連覇の楊威。ここに鉄棒が光るファビアン・ハンブッヘン(ドイツ)が絡む展開か。内村も勢いに乗ればおもしろい。種目別では鹿島があん馬、内村と沖口がゆかでメダル争いに顔を出しそうだ。
女子団体総合は米中がリード。日本は決勝(上位8チーム)進出を狙う。昨年の世界選手権は12位だったが、その後、苦手の跳馬を磨いてきた。
個人総合はショーン・ジョンソン(米)、バネッサ・フェラーリ(イタリア)ら10代の女王争いが過熱しそう。15歳の鶴見虹子(朝日生命ク)は1ケタ順位を目指す。(平井隆介)