本堂裏の扉で見つかった落書き=長野市の善光寺
本堂北側の扉の中央付近に白い丸の落書きがあり、ほかはブルーシートで覆われていた=長野市の善光寺
20日午前5時40分ごろ、長野市の国宝・善光寺本堂で6カ所に落書きがあるのを寺の職員が見つけ、長野中央署に通報した。同署は特定のメッセージがうかがえないとしているが、北京五輪聖火リレーの出発地辞退との関連の有無を含め、文化財保護法違反と建造物損壊の容疑で捜査している。
調べでは、落書きは本堂の北側4カ所と西側2カ所にあった。白いスプレーで楕円(だえん)や直線が描かれていた。最も大きいものは、西側の柱に描かれていた縦80センチ、横60センチほどの楕円。北側の板戸には直径約15センチの円があった。幅5センチ、長さ約1・5メートルの直線も見つかった。
善光寺事務局によると、本堂への落書きは前例がないという。落書きは「堂番」という寺の職員が朝の見回りで見つけた。境内は24時間、一般の人が出入りでき、本堂付近は19日夜、大勢の花見客でにぎわっていた。堂番が午後11時ごろに見回った時は気付かなかった。
午後8時〜午前5時は4人の民間警備員が警備しているが、堂番が常駐する本堂以外に重点を置いていた。
善光寺事務局は20日夜から警備を強化する。修復は文化庁と協議して決める。職員の一人は「国宝に落書きをするなんて、悲しく残念なことだ」と話した。
一方、聖火リレーの出発地を辞退した18日と翌19日には、寺に各日約100件の電話があった。辞退を支持する内容がほとんどだったが、「やるべきだった」との声がわずかだがあったという。
〈善光寺本堂〉 644年に創建。11回の火災に見舞われ、現在の本堂は1707年に再建された。間口24メートル、奥行き54メートル、高さ30メートルを誇る国内有数の木造建築物。