北京日本人学校の児童が披露する剣道の演技に見入る地元の小学生=北京、越田省吾撮影
■北京
北京市の花家地実験小学校は、北京五輪の「一校一国運動」で日本を応援する。先月末の運動会に北京日本人学校の小学5年生約80人を招き、一緒に汗を流した。
日中の子どもたちが五つの輪をくぐりながらつなぐ合同リレー。日本人児童による剣道の実演を物珍しそうに見つめる中国の子どもたち。5年生の女の子は「楽しかった。五輪で福原愛選手を応援したい」と笑った。
98年の長野冬季五輪で始まった一校一国運動は、同五輪が残した功績の一つだ。開催地の学校が応援する国・地域を決め、その国の子どもや選手らと交流する。国際オリンピック委員会から高い評価を受け、後の五輪にも引き継がれた。中国語では「同心結」と呼ばれ、北京でも210校が取り組む。
10年前は、長野五輪を地元で取材していた。当時、運動には「子どもを五輪盛り上げに動員している」と批判の声もあった。しかし、多くの子どもたちにとって、国際交流の実体験は財産になったはずだ。
花家地小の子どもたちもいつか「自分たちの街に五輪が来て、日本の子どもと遊んだな」と振り返るに違いない。その思い出にこそ、五輪開催の意味が詰まっているのだと思う。(阿久津篤史)