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北京ロード

37歳、Vへ「年なり」調整 高岡寿成

2007/11/27

 彫りの深い顔に、少ししわが増えた。日本記録の2時間6分16秒をシカゴで樹立したのは、もう5年前。9月で37歳になり、よくこんなせりふを口にする。「自分の名前じゃないですけど、『年(とし)なり』にやっていけたらいい」

写真11月の東日本実業団駅伝に出場した高岡寿成(カネボウ)

 間違っても年相応の成績で納得というわけではない。年齢に応じたアプローチで五輪の頂点にたどり着くぞ、という高岡流の決意の表現だ。

 福岡参戦を春先から決めていた今季、トラックレースに一度も出ていない。「それが自分の売りだったのに」。シドニー五輪は1万メートルで7位。日本記録をもつこの種目のスピードをマラソンに持ち込んだことが元来の強みだ。その「武器」をあえて磨かなかった。

 「トラックは若手と対等に、という気持ちがどうしても出る。それで無理して故障したらしょうがない」。自分にとってスピードが時に「凶器」になると、けががちな本人が一番知っている。

 その代わり、120分、150分と走る時間を重視した。スピードより耐久力を磨いた点が過去8回のマラソンと違うという。夏場は北海道、10、11月には昨春まで陸上部の拠点があった山口で合宿。マラソン練習は、過去最長の5カ月に及んだ。「90%ぐらいは積み上げられた。あとは経験で乗り切れる」

 今月の東日本実業団駅伝では福岡の寒さに備え、初めてハイソックスを試した。「自慢してすみません」。見せたソックスは日本人離れした長い足を包む、既製品より6センチ長い特注品。北京への執念は、自らに細心の注意を払わせる。

 福岡は3回目。3位に終わり、アテネ五輪を逃した03年以来、4年ぶりだ。「今回は勝つことだけ」。その先に見るのは男子マラソンの五輪最年長金メダルへの挑戦。84年ロサンゼルス五輪でカルロス・ロペス(ポルトガル)が同じ37歳で勝った。年を重ねた分だけ、見えてくる夢もある。

    ◇

 北京五輪代表選考レースの初戦となる福岡国際マラソンが12月2日、福岡市の平和台陸上競技場発着コースで開かれる。4年に1度のチャンス。力を蓄えた一線級のランナーが集い、号砲とともに北京へと続く道をひた走る。

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