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夫婦として歩んできて8年。皇太子ご夫妻に、初めてのお子さまが誕生した。父として、母としての新しい人生のスタートだ。家族論などで知られる社会批評家の芹沢俊介氏と、ご夫妻と同世代で、社長業と子育てを両立している佐々木かをり氏に、今後への期待を込めて、メッセージを寄せてもらった。
働く女性たちに大きな励み
佐々木かをり氏
「おめでとうございます」という言葉に尽きます。ご結婚から8年で最初の赤ちゃん。一度流産という残念なことがあっただけに、ご夫妻の喜びはひとしおだと思います。
私自身、子どもを産んでから、自分の世界がぐっと広く、深くなり、成長したように思えます。子どもに関連するニュースも見逃さなくなりました。新たな視点を持てるようになったのです。
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昨日とは違う「母になる道」
芹沢俊介氏
結婚生活に入って8年。家族論という窓から皇室に関心を抱いてきた私は、その8年という歳月に想像をめぐらさざるをえなかった。
流産というハプニングが99年にあった。私にはずっと、この夫妻は、結びつきからして、必ずしも子どもを必要としているようには思えなかった。それが自然な形かもしれないと考えてきた。なぜそう考えたか。
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●個性発揮を期待する声
「皇室の一員として、どのように国民とかかわり、世の中のためにどのような役割を果たしていくのか、考えていかなければならない」
94年2月、結婚後初めてご夫妻で臨んだ記者会見で雅子さまはこう語っている。
皇太子さまは「国内はもとより、様々な外国の地域を回り、多くの人々と出会い、多くの物を見、友好親善関係の増進に少しでも役にたつことができたら」と語り、雅子さまの海外生活や外務省勤務の経験を公務に生かせたら、との思いをにじませた。
この年8月には横浜市で開かれた国際エイズ会議にご夫妻で出席。海外から参加した2人のHIV(エイズウイルス)感染者と握手を交わした。
「当時の日本ではカミングアウトする人も少なかった。握手はインパクトがあった」と、感染者を代表してスピーチした大石敏寛さん(33)は振り返る。海外からの参加者の評価も高かった。
一方で社会の関心は次第にお子さまのことに集中していった。
しかし、ご夫妻は誕生日を前に行う記者会見で、環境や教育の問題などについて繰り返し話している。
皇太子さまは昨年2月、「若い人々が自分たちの可能性を試すことができ、生きがいをもってそれにあたることができるような環境が整えられることが非常に大切」と、教育への関心が強いことを述べている。雅子さまは流産から1年後の昨年12月の会見で「ヒューマン・アニマル・ボンド(HAB、人間と動物のきずな)」を取り上げた。人と動物との関係を獣医学、精神医学、動物行動学などから研究しようという「科学」だ。
「子どもの心の成長や傷ついた心のリハビリに、自然の中で動物たちと過ごすことがどれほど大きな力になり得るかということについてお話を伺う機会がございました」
さらに、ご夫妻が飼っている2匹の犬に触れ、「私たちも毎日の生活で犬とのふれあいの中で心の安らぎやたくさんの楽しみを与えてもらっています」とも述べた。
自らの体験を、新たな世界に目を向けるきっかけにしようとしているようだった。21世紀の皇室像について皇太子さまは「時代の要請を的確に感じ取り、物事の本質を見極め、精神的なよりどころとしての役割を果たしていくことが大切」「いろいろな面で国民との接点を広く持つことが大切」(今年の誕生日会見)と語っている。
お子さま誕生を機に、これからこそ、ご夫妻ならではの活動を――。そう期待する声が周辺にはある。
<お二人に贈ることば>
●働く女性たちに大きな励み――佐々木かをり氏
●昨日とは違う「母になる道」――芹沢俊介氏
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