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集中豪雨による被害が出た新潟県で17日、全国高校野球選手権新潟大会が開幕した。中越地方の高校では、グラウンドや選手たちの自宅が泥水につかった。選手たちは、復旧作業を気にしつつも、「街を勇気づけたい」と入場行進に臨んだ。
開会式は15日に行われる予定だったが、被災で延期になっていた。中越地方の高校の参加が心配されていたが、この日、雨が降り続くなか、予定されていた99チームすべてが、開会式会場となる同県新発田市の五十公野公園球場にそろった。
豪雨の直後は「野球どころじゃないな」と戸惑う球児たちも多かった。
市街地のほとんどが冠水した三条市にある三条高校は、グラウンドは泥水につかり、沼のようになった。足を踏み入れると、ひざまで沈んだ。ボールや、ヘルメット、ピッチングマシンも泥にまみれていた。
松縄英明選手(3年)の自宅にも13日、濁流が流れ込んだ。もらったばかりのユニホームと、まだ縫いつけていない背番号「8」を持って、2階に駆けあがった。水が引くまで2晩、2階で過ごした。
「出場できるかな」
そんな時、チームメートからメールが入った。「手伝いに行くぞ」「大丈夫だって」。停電の暗闇の中、次々届いた。
豪雨後、チームとして連係プレーや打撃練習ができていない。それでも松縄選手は開会式で、「参加できたことがうれしい」。同校は18日、三条商と対戦する。
同様に、冠水被害が多かった同県見附市の見附高校。開会式前日の16日、被災後、初めて選手全員がそろった。外は激しい雨。室内練習場で、平野淳一監督が「街がこういう状態だからこそ、元気よく行こう」と声をかけると、「ハイ」という大きな返事が響いた。
笹岡勇太選手(1年)の家は床上浸水した。
大雨の日、学校で練習していると、ニュースを見た平野監督から「被害が出ているようだ」と言われた。家に電話しても誰も出ない。母親の携帯につながった。「帰ってくるな。死んでしまうぞ。家族全員は避難所にいるから」。その日は友人の家に泊まった。
家に帰ると、1階は水びたしで畳の下まで土がたまっていた。それでも片づけ作業のかたわら練習に参加。この日、仲間とともに開会式の場に立った。
(07/17)
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