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耳が聞こえないハンディキャップ。それでも3年間やり通した高校野球。それが終わった。念願だった甲子園は2打席だけ。「悔しい。けど、みんなでベスト4まで来られた。楽しかった」。そういう郷州選手に涙はなかった。
甲子園の初登場は3回戦の聖光学院(福島)戦だった。1−6でリードされた4回裏、1死満塁で代打に出た。高々と右翼に打ち上げ、三塁走者を迎え入れた。
この日もリードを許した場面で代打で登場。2点を追う3回表、先頭の岩倉選手に代わって打席に入った。相手の先発松橋投手の初球を右前に運ぶチーム初安打だった。
この安打をきっかけに長短打が飛び出し、逆転。郷州選手も本塁を踏んだ。大歓声を直接聴くことはできない。でも「観客の多さに、準決勝なんだなと実感した。楽しかった」。
試合後は「まだ(10月の)国体がある。そこで勝てるようにまだまだ頑張りたい」とニコニコ笑った。大好きな野球がこの仲間とまたやれる。それがうれしくて仕方ないようだった。
(08/22)
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