1点を追う競った試合から一転。終盤の逆転また逆転の展開に、一塁側アルプススタンドは歓喜と悲鳴に包まれた。
8回、桑田祥平君の2点適時打で逆転。「よっしゃー」。野球部員の山崎和也君(3年)は、手にしたメガホンを空に向かって何度も突き上げた。レギュラーの座はつかめなかったが、「今年のチームはよく打つ。絶対に打ってくれると信じていた」。跳び上がって喜んだ。
だが宇部商はさらに粘る。9回表、4長短打で一気に3点を奪われ、日大三はまた追う立場に。
その裏は一打席ごとに歓声と悲鳴が交差した。粘る選手たちは最後に2死一、二塁の好機を作る。そしてセンターへの大飛球。この試合一番の歓声が球場を包んだ。
試合が終わり、スタンドに駆け寄る選手たち。迎えるブラスバンド部員やチアリーダーらの目に涙があふれた。
「ありがとうございました」と選手たち。「よくやったぞー」とスタンドの声。熱戦を締めくくったのは、あたたかな拍手だった。