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都町田の小沢遊撃手=上柚木公園 |
1回裏の初打席。変化球をすくって塁に出るや、暴投と内野安打ですかさず進塁。最後は重盗を仕掛けてホームを踏み、チームのいけいけムードを作り上げた。
頼れるリードオフマン(先頭打者)、都町田の小沢祐樹遊撃手は、週3回、白いかっぽう着を身にまとう。丸刈り頭には三角(さん・かく)巾(きん)。女子に混じって調理台を囲む。
小沢君は家政科の2年生。3学年で211人いる同科の生徒のうち、男子は小沢君ら2人だけ。野球部にはもちろん、1人しかいない。
「選択科目で編み物もやってます。手袋は難しいから、タワシみたいなのを編んでますけど」
5人兄弟の長男。末の弟とは7歳違う。家政科は保育士を目指すために選んだ。
「中学2年のころから決めていたみたい。初めて聞いたときは驚きました」と母の明美さん。弟たちの世話する小沢君を見ながら、「子供が嫌になってしまうんじゃないかな」と考えていた。
ところが、小沢君は「ちっちゃい子供が好きなんですよ」。中学生のころ、男性保育士が主役のドラマを見たこともきっかけになったという。
授業で習ったことは、家の中でも試してみる。 「夜食は自分で作ります。たいがいお好み焼きみたいなやつですけど」
この日は、自分で背番号を縫いつけたユニホームを身にまとった。
スタンドでは4人の弟たちがそろって声援を送った。
「え、4人とも来てたんですか。2人は来るみたいなこといってたんですけど」
4回戦進出を決め、チーム初の8強入りを目指す。