衣笠宗法捕手の練習用ユニホームは、いつも一段と黒い。ヘッドスライディングの迫力はチーム一だ。「僕のとりえは元気。自分のプレーでベンチを盛り上げたい」。きまじめな主将とは好対照の、陽気な主砲だ。
1回、1死一、三塁から中堅へ先制の犠飛を放った。満面の笑みでベンチへ戻りチームメートとハイタッチ。「うおー」。いつもの絶叫がベンチに響いた。
しかし5回、無死一、二塁から、遠藤投手の変化球を3球続けて空振り。ベンチに戻ると頭にタオルをかぶり肩を落とした。
9回2死、3番吉岡選手が三振に倒れると、一瞬うつむいたが、すぐに顔を上げて整列した。「ありがとうございました」。チーム一の大声が響いた。やはり、ユニホームは真っ黒だった。