2回2死三塁で、白橋勇三選手が左前安打を放ち3点目を奪った。アルプス席前列に陣取ったベンチ入りメンバー以外の野球部員たちは、メガホンや手を打ち鳴らして喜び合った。中でも3年生の橋口知紘君(17)は、「勇三は、スイングが速い」と、自分が打ったように笑顔を見せた。
橋口君は、6月末にベンチ入りメンバーから外れた。だが、チームに貢献しようと、島根大会直前の7月から打撃投手を務め、毎日、約100球を投げ続けた。甲子園にも、ほかの3年生9人と一緒にチームに同行。毎日の練習などを手伝う。白橋選手には、要求に応えて直球やカーブ、スライダーなどを投げ分けて打撃の調整を手伝っただけに、喜びもひとしおだという。
「勇三、いけるぞ」。橋口君はグラウンドに向かって叫んだ。