「夏も来る」 ほころんだ守り、エース雪辱誓う
2007年03月24日
23日に開幕した第79回選抜高校野球大会(日本高校野球連盟、毎日新聞社主催)で、開幕試合に登場した大牟田は、佐野日大(栃木)と対戦し、課題だった守備で計6失策、攻撃でも佐野日大の出井優太投手(2年)の前に二塁を踏めぬまま、0―7で敗れ、初陣を飾ることはできなかった。初出場のプレッシャーにのまれた形だが、選手たちは、この悔しさをバネに、再び夏の甲子園に戻ってくることを誓った。
 試合に敗れ、アルプススタンドの応援団にあいさつをして引きあげる大牟田の選手たち
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「甲子園独特の雰囲気にのまれた」。強気の投球が持ち味のエース阿部和成投手(3年)も、初めて踏む大舞台に緊張を隠せなかった。球が高めに浮き、変化球も思うようには決まらない。それでも持ち前の負けん気の強さで、佐野日大打線に立ち向かい、序盤を無失点で切り抜けた。
4回、自らの悪送球で先制点を奪われると、山田亮太捕手(3年)に「苦しい」「きつい」と漏らし始めた。普段は自分から前に出て盛り上げるタイプ。弱音を吐くことはほとんどなかった。
三塁側スタンドで見守っていた阿部投手の兄・竜次さん(19)は、試合前に弟から「頑張るから」と短いメールをもらった。「弟は苦しければ苦しいほど力を発揮するタイプ。必ず立ち直ってくれるはず」
5回以降は毎回のように走者を背負ったが、追加点を許したのは6回の1点だけ。しかし、9回には4失策と守備も乱れて計5点を奪われた。目標だった完投もかなわず、途中降板した。
チームの失点は「7」だが、阿部投手の自責点は「1」。松嶋峯一監督も「失策が多すぎて、野手が足を引っ張ってしまった。阿部を責めることは出来ない」と力投したエースをかばった。
阿部投手は「まだまだ全国に通用しないことがわかった。直球で押すことが出来ず力不足。夏に向けてもっと力を付けたい」。この悔いを夏に晴らすことを誓った。
◎…「ありがとう」「お疲れさま」。三塁側スタンドも選手に惜しみない声援を送った。1回戦から全校応援をした大牟田。大牟田市から駆けつけた大応援団は3千人を超える。試合終了後、スタンドに向かい頭を深々と下げる選手に、次々と温かい言葉がかけられた。チアリーダーの田中雅さん(3年)は「失策が多く、いつも通りの大牟田野球ではなかった。また夏に甲子園に連れてきて欲しい」。
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