第87回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高野連主催)に出場した関西。大会第3日の初戦の高岡商戦では、サヨナラ勝ちで念願の初戦突破を果たした。2回戦の京都外大西戦は看板の打線が実力を示したが、終盤の相手の驚異的な粘りに逆転を許し、あと一歩及ばなかった。球児があこがれる「最高の舞台」で、精いっぱいのプレーを見せてくれた選手らの戦いを振り返る。
初戦の高岡商戦。同点の9回2死二塁から右前に安打を打たれたが、右翼手石口の好返球で二塁走者を本塁でアウトに。相手の勝ち越しを阻んだ。
選抜で背番号「9」だった石口は春の県大会、中国大会で先発から外された。選抜大会後、江浦監督が打ち出した「選手層を厚くするために競争意識を持たせる」という方針に基づくものだった。岡山大会でも背番号「16」の石口は自主練習の量を増やし、夏の甲子園では「9」を取り返した。こうした競争が好プレーの原動力になった。
一方、打線は持ち味を発揮した。どこからでも長打を狙える打線は、2試合で3本塁打を含む27安打を放った。1回戦では、西村が先制の2点本塁打を放ち、チームを勢いづかせた。2回戦で、2打席連続本塁打(大会タイ記録)を放った船引の強打も目を引いた。2試合で8打数7安打。「逆方向を意識して打つ練習を繰り返した。それが良かった」と話した。
緻密な攻撃も見せた。京都外大西戦の5回、バント4個を正確に決めて相手の投手や守備を揺さぶり、失策も誘って4点を挙げた。
だが、2試合とも終盤に大量得点を許してしまった。江浦監督は「京都外大西戦の8回、9回、選手たちは冷静さを失っていた」と振り返る。新チームでは、2年生で正選手だった上田、安井に加え、甲子園のマウンドを経験したダース、中村らを中心に、精神的な強さを身につけることが課題になる。