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菊池投手「正直、どちらも行きたい」 日米球団面談終了

2009年10月20日

 アマ球界屈指の左腕、菊池雄星投手(岩手・花巻東高)の獲得を目指す日米20球団による「菊池詣で」が20日、終了した。異例のアピール合戦を受ける形になった18歳は「一度きりの人生。まわりの意見も参考にするが、最後は自分。悔いの残らないよう決めたい」と語った。29日のドラフト会議に向けて、狂騒曲はクライマックスを迎える。

写真日米20球団との面談を終えて報道陣の質問に答える花巻東の菊池雄星選手=岩手県花巻市松園町
写真20球団との面談を終え、記者会見する花巻東の菊池
表菊池と面談した20球団

 20球団との面談を終え、会見に臨んだ菊池は「どちらも行きたいのが正直なところ」と吐露した。ただ、大リーグ挑戦を決めた場合の懸案だった言葉の壁や食事面については「サポートすると言って頂いた」と満足そう。大リーグ8球団の選択は「どこの球団も素晴らしい。まだ、考えていない」と語った。日本のプロ野球か、大リーグ挑戦か。最終的な判断は「自分が伸び、安心してプレーできるかが一番。ドラフト直前にならないよう、できるだけ早く決めたい」と語った。早ければ週内に結論を出す。

 日本の全12球団に大リーグ8球団という数字も前例のない多さなら、4日間に分けて30分ずつという統一条件で面談したのも異例のケースだ。

 もとはといえば、将来性豊かなサウスポーに大リーグも関心を寄せ、菊池本人も高いレベルでプレーしたいと夢を語ったことに起因する。花巻東の佐々木洋監督は当初、混乱を避けるため、菊池を面談に同席させない考えだった。しかし、メジャー流出を食い止めたい国内球団はアピールの機会を欲しがった。12球団の総意として同席を求め、異例の「30分面談」となった。

 菊池は身長184センチの大型左腕。今夏の甲子園で154キロを計測して、評価は不動のものとなった。ヤクルトの小田義人スカウト部長は「20年近いスカウト活動の中で、彼ほどの高校生左腕は見たことがない。右の松坂と甲乙つけがたい」と絶賛する。

 指が長く、体が柔らかいのも魅力。「あの関節の柔らかさで球速が出ている」と阪神の黒田正宏・編成部長。ロッテの松本尚樹シニアスカウトは「股関節の可動域などは柔らかいと言われる涌井(西)や唐川(ロ)よりも上だ」。

 日本ハムの山田正雄GMは人間性にも言及。「社会に貢献できるような選手になりたい、などと今までの選手にないコメントをする」。チームワークを重んじ、トイレ掃除など奉仕活動にも積極的に取り組む。「球界の宝になる逸材」と各球団は口をそろえる。(藤島真人)

     ◇

 菊池投手の面談後の一問一答は次の通り。

 ――面談を終えた気持ちは

 日米どちらも素晴らしい。日本は選手を丁寧に育成しているし、食事の面もトレーニング方法も安心できる。12球団どこから指名されても受けるつもりです。米国はマイナーリーグなど段階を踏んだ素晴らしい育成システムがある。やはり世界一のところだと思いました。

 ――大リーグ球団にはどんな質問を

 トレーニング方法や食事のこと、言葉のことなどを聞いた。もし大リーグに行くとすれば不安はなくはないが、しっかり球団がサポートするとのお話をいただいたので、行くと決めれば、球団にすべてをお任せします。

 ――決断の決め手は

 どちらも行きたい、というのが正直なところ。話を聞く前より迷っているところもある。両親も監督も自分の判断に任せると話している。ドラフト直前になって周囲に迷惑をかけないよう、早めに決めたい。日米どちらの方が自分が伸びるのか、どちらの方が安心してプレーできるのかを一番に考えたい。

 大好きな野球の話が聞けたので、何回でも面談をしたいと思いました。30分はいま思えば足りなかったし、30分のためにわざわざ来ていただいたことは光栄で感謝したい。


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