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伝統の「守り」が開花 3投手がカギに 選抜高校野球、初出場の成田高

2006年03月14日

 23日に開幕する第78回選抜高校野球大会に初出場する成田高校は、伝統の「守りの野球」を開花させ、甲子園での勝利を志し黙々と練習を積んできた。選手たちの思いや「打ち勝つより、負けにくいチームづくり」をモットーにする練習内容などを追った。組み合わせ抽選会は15日に大阪市内である。選手らは17日、甲子園に向けて出発する。

 新チームの公式戦13試合は、12勝1敗。昨秋の関東大会でいずれも完投した主戦唐川侑己選手と川村直矢選手の1年生2人と、打撃でも中軸の荒木悠選手の3投手に期待が集まる。

 公式戦9試合で投げた唐川選手は、緩急をつけた投球と制球力が武器で、最速142キロ。背番号1を付けた昨秋の関東大会では、1回戦と準々決勝でそれぞれ2けたの三振を奪った。公式戦の奪三振は59にのぼる。

 川村選手はスライダーが決め球。普段は中堅を守るが、同大会準決勝では連打を与えない粘り強い投球で完投。同大会決勝で投げた荒木選手。スライダーを低めに集めながら、2失点に抑えた。

 「冬は無理に投げさせない」という尾島治信監督の方針で、投手陣は股関節を鍛える訓練を陸上競技場で積んだ。

 守備は、関東大会の4試合で2失策と堅い。古跡勇太捕手を中心に、富沢佑貴二塁手、西田和也遊撃手が堅守を誇る。打撃よりもシートノックなどに練習時間を割き、紅白戦でも無死一塁と始めから走者を置くなどして守備力を鍛えた。

 打撃は長打力こそないが、同大会4試合のうち3試合で、敵失の間の好走塁でサヨナラ勝ちするなど、少ない好機をものにしてきた。

 公式戦のチーム打率は2割8分3厘。5番打者斎藤智樹選手は4割7分5厘でチーム首位。川村選手(4割1分7厘)は打点13と勝負強く、1番打者の水津健太朗主将は選球眼がよく出塁率も高い。荒木選手も、3割7分5厘と高打率だ。

 尾島監督は「打力と得点力は違う。打力は相手投手に左右されるが、うちは安打が出なくても得点できる力がある」と強調する。ボール球に手を出さず、犠打を確実に決める技術を磨いて得点力を高めてきたという。

 この冬は走塁練習で機動力の強化にも力を注いだ。「甲子園では足を絡めて、試合の流れを変えないといけない場面がある」と予想するからだ。

 尾島監督は「今のチームの仕上がり具合は7割だが、甲子園までには十分、仕上がる」。12日のベンチ入り選手の発表では「全員が戦力。ベンチに入るメンバーをサポートしてきた部員がチームの土台だ」と話した。

 水津主将は「全員野球で初戦は絶対負けたくない」と語った。

 ◆投手陣、下半身強化陸上トレーニング ハードルまたぎ・4キロボール投げ…

 投手の唐川や荒木、川村各選手らは冬場の練習に陸上トレーニングを採り入れて、下半身の強化に努めてきた。

 体の柔軟性を高め、バランスよく動かすにはどうしたらいいか――。尾島監督が陸上部の大座坐(おおざはた)尚部長に依頼してできたメニューは、ハードルをまたぐなどだった。股関節を柔らかくし、筋力を鍛えることに大座坐部長は主眼を置いたという。

 ハードルをまたぐ時には足を付け根から動かさなければならない。バランスを崩さないため、重心の取り方が鍵となる。

 重さ約4キロのバレーボール大のボールを、しゃがんだ姿勢から持ち上げるように投げ合ったり、自転車のタイヤチューブを足の付け根などに巻き付け、別の選手に引っ張られながら前進するメニューもある。

 野球の練習とは異なる部位を使うので、筋肉痛に悩まされ、階段を下りる時に手すりが必要な選手もいた。

 しかし川村選手は「球が速くなった」、荒木選手は「ステップの幅が広がり、球離れを遅くすることが出来た」と手応えを感じている。

 尾島監督は「全国レベルの陸上部と一緒にやったことは、選手たちに大いに刺激になったようだ」と話した。

 ◆選手ら、甲子園にかける一言 常に全力で/本塁打打つ/最高のプレーを

 唐川侑己選手  自分の持ち味を生かした投球で勝利する。

 古跡勇太選手  常に全力でプレーし全国一の捕手を目指す。

 石井裕二選手  1本でも多くの犠打や安打を決める。

 富沢佑貴選手  努力してきた打撃で絶対に結果を出す。

 水津健太朗選手 自分のできる限りみんなをまとめ引っ張る。

 西田和也選手  勝負強い打撃で活躍しチームを勢いづかせる。

 荒木悠選手   全国レベルの投手から本塁打を打つ。

 川村直矢選手  強打者を打ち取り好投手から本塁打を狙う。

 斎藤智樹選手  積極的な打撃でチームに貢献する。

 青木寛選手   大舞台でも動じずに自分の力を発揮する。

 高山透選手   一つでも多くの盗塁を刺す。

 安東政哉選手  好送球で走者を刺し打撃では安打を打つ。

 石毛佑樹選手  勝利につながるプレーでチームに貢献する。

 加瀬浩司選手  思い切って試合に挑み勝利を導く。

 片山拓弥選手  代打や盗塁で最大限の力を出す。

 板橋孝介選手  自分の任された役割を確実にこなす。

 矢萩辰則選手  全力を出し代表としてふさわしい試合をする。

 松原陽一選手  代打などで自分の最高のプレーをする。


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