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サヨナラ本塁打を放つ佐々木弘史君=こまち |
第58回秋季東北地区高校野球大会(東北地区高野連主催、朝日新聞社など後援)は12日、決勝戦が行われ、秋田商が光星学院(青森)に4―2で逆転サヨナラ勝ちし、45年ぶり4回目の優勝をおさめた。県勢の優勝は98年の金足農以来7年ぶり。
秋田商は東北地区代表として、11月12日から各地区優勝校が集う明治神宮大会に出場する。
秋田商が光星学院を逆転サヨナラで下した。秋田商は1点を追う9回、ツーストライクから真ん中に入ったスライダーを石田が中前に打ち返し出塁。工藤もセーフティーバントを決め、この試合初の連打で1死一、二塁とした。
この好機に迎えた打者は佐々木。光星学院桑鶴が「外すつもりが真ん中に甘く入ってしまった」と振り返る初球のシンカーを振り抜いた。当たりは右越え本塁打に。劇的な幕切れを演出した。準決勝に続き、無失策の堅守も光った。
光星学院は、同点で迎えた9回、坂本と桑鶴の連続二塁打で1点を挙げ、この試合初めてリードを奪った。桑鶴は秋田商打線を8回2安打に抑えたが、「9回に走者を出し、慌ててしまった」。投げ急いだ甘い球を痛打された。
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「抜けた!」
打った瞬間、手応えを感じた。9回裏、1死一、二塁。佐々木弘史君は真ん中に甘く入った初球を思い切り振り抜いた。本塁でチームメートらが「ありがとう」と出迎える。涙か汗か。佐々木君は目元をぬぐった。
「見ればバットを振っている」。小野平監督は佐々木君の練習量をこう表現する。夏の甲子園から帰ってきたあと、もっと打撃力を上げたくて、練習後の自主練の素振りを、1日500本から700本に増やした。
だがこの試合、スローカーブと直球を駆使する多彩な投球の光星学院エース桑鶴雄太君に、秋田商打線は8回まで散発2安打に抑えられていた。佐々木君自身も、3打席まで無安打。守りでは9回表、佐藤洋君が2連続二塁打を浴び、ついに光星学院に勝ち越しを許した。
それでも、「ベンチが盛り上がらないといけないんで」と、佐々木君は「ファースト・ストライクを狙え」とチームメートに呼びかけ、打席に送り出した。「打撃の基礎に立ち返って、練習通りやれば打てるはずだと思った」
そして迎えた9回の打席。ここまで来たからには優勝したい、そして何よりも主将としての責任を果たしたい。「自分が何とかしなければ」。その言葉どおりのサヨナラ本塁打だった。
「3回戦以降、接戦を制してきたことは、チームの財産になった」
大会を通じて課題も浮上した。初戦の米沢中央戦では5失策を記録するなど、内野の守備に不安が残る。強打を誇る打線も、準決勝や決勝で対戦したような好投手を相手には、なかなか打ち崩すことが出来ない。
課題と収穫を見つけ、佐々木君は次の舞台へと進む。