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目のハンディ乗り越え仲間支える 宇都宮南の大島君

2005年08月06日

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ブルペンからチームを支える大島君=6日、阪神甲子園球場で

 全国高校野球選手権の6日の開幕戦に登場した宇都宮南(栃木)。篠崎淳監督は、ブルペン捕手大島成斗(なると)君(3年)を「スパイス」と呼ぶ。「チームをぴりっと引き締め、活力を与えてくれる」からだ。

 生来、左目の視線が内側にずれる内斜視。左右の視線が一致せず、打席で「ボールが割れて見える」。挑戦を重ね、ハンディを乗り越えてきた。

 小5で野球を始め、強肩を買われて捕手に。だが中学になると球速が増した変化球に対応が遅れるようになる。「続けるのは危ない」。医師は言ったが、あきらめなかった。正捕手に据えた当時の恩師は「明るくて元気。ハンディは感じさせなかった」と振り返る。

 人知れぬ努力があった。夜、一人で自宅近くの打撃練習場に通い、左目に眼帯をつけ、右目だけで球を見る練習を重ねた。高校進学。捕手なら130キロを超えるエース菅間悠輔君の球を捕らなければならない。練習場の係員に球速を135キロに上げてもらい、今度は黙々と捕り続けた。

 だが、正捕手の座は得られなかった。同じ学年には「県内屈指」の柄目(つかのめ)友久君がいた。この冬、あえて右目の視力を下げるコンタクトレンズをつけた。左目を鍛え、両目で選球眼を高めるためだ。当初、見当はずれの空振りが増えたが、今では「だいぶ見える」。

 「大島は野球を知っていて、指示する前にベンチからナインに声をかけてくれる。苦労人だからみんなもよく言うことを聞く」と篠崎監督。

 「行けーっ」。大観衆が見守る開会式直後の一戦。大島君はベンチから大声でチームを支えた。


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