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宮崎西の女子野球部員・久貝さん、最後の夏は「選手」で

2009年07月11日

 男子部員に交じって野球に打ち込んできた宮崎西高校(宮崎市)3年の久貝美沙樹(くがい・みさき)さん(17)が、第91回全国高校野球選手権宮崎大会の11日の開会式で、ユニホーム姿で行進する。女子部員が始球式や行進の先導役を務めることはあるが、今回は背番号はないものの、「選手」としての参加となる。

写真男子部員に交じり、ひときわ大きな声を出す久貝さん=宮崎市大塚町の宮崎西高校

 「もう1本!」。周りの部員より少し高いかけ声が、夕暮れのグラウンドで響いた。151センチと小柄な内野手が、機敏な動きでノックのゴロをさばいていく。

 近年は女子野球部のある高校もあるが、男子に交じって練習する女子部員はいまもめずらしい。部員約80人の同校でも選手志望の初の女性部員だった。入学当時は、男子とランニングしても遅れがちだったが、同じ練習メニューをこなすうちに、ついていけるようになった。今では「だれよりも声を出して、雰囲気を明るく変えてくれるムードメーカー」(児玉正剛監督)として、仲間から一目置かれる存在だ。練習試合では二塁手としても出場している。

 高校球児だった父の影響で小学3年のときに野球を始めた。地元・えびの市で少年野球チームに所属。中学では軟式野球部に入り、3年までスローカーブが得意の投手として活躍した。

 中学2年のころには「壁」を感じたこともあった。それまでは投げても走っても男子と一緒だったのに、第2次成長期を迎えた仲間たちは、ぐんぐんと身長が伸びた。「やっぱり男子とは違うのかな」。家に帰ると冷蔵庫の牛乳パックを空にした。

 体格も体力も差が出たが、悲観はしなかった。投げる、打つ、走る。それだけで楽しかったから、高校では迷わず、野球部の門をたたいた。2年のときには生徒会長も務め、校内では「元気印」として通る。

 宮崎では一昨年から、大会の選手登録をしていない3年生にも開会式の入場行進への参加を認めている。今回の参加もその規定で実現した。

 「仲間と感動を共有できるのがうれしい。ここまで支えてくれた人への思いも込めて行進したい」。開会式でかぶる野球帽のつばには、「感謝」と書き込むつもりだ。(松井望美)


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