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特待生禁止、徹底されず 高野連「特権意識生む」
2007年04月13日
プロ野球西武の裏金問題が、高校野球界の新たな問題へ波及した。12日、日本高校野球連盟が実施した専大北上高(岩手)に対する事情聴取で、スポーツ特待生制度という新たな日本学生野球憲章違反が見つかった。日本高野連は「除名処分相当」という厳しい姿勢を打ち出した。
12日、1時間半にわたる事情聴取後、日本高野連が説明した専大北上高のスポーツ特待生制度では、硬式野球部だけではなく、卓球、レスリング、体操、バレーボール、柔道、ソフトボール、吹奏楽の各部が対象となっている。
1学年の定員は300人程度で、その1割をめどに特待生を採用。野球部は1学年10人程度を同制度で入学させていたという。
特待生の中でも、中学時代の実績により、AからCまで3段階にランクが分けられ、そのランクによって入学金や授業料などの免除額が違った。
西武から裏金を供与されていた部員の同学年では、33人のスポーツ特待生がおり、うち14人が野球部員だったという。
日本高野連では日本学生野球憲章にのっとり、野球部員のスポーツ特待生制度の禁止を再三訴えてきた。05年11月には、脇村春夫会長名で制度禁止の徹底を図る通達を全国の加盟校に出した。
46年にできた憲章がこの制度を禁じるのは、選手の健全な成長を損なうと考えるからだ。日本高野連は「特待生制度は高校生に『野球だけやっていればいい』と誤った優越感や特権意識を持たせ、精神面に大きな悪影響を与える」と説明する。
日本高野連では、中学生の勧誘行為も禁止している。プロ関係者など第三者が関与する危険性を考えてのことだった。今回、その実態が改めて浮き彫りになった。
日本高野連の田名部和裕参事は記者会見で、特待生制度に対する学校側の認識について「野球部関係者は違反を認識していたが、校長先生は、そんなことがいけなかったのですか、と初めて知った感じだった」と、通達が徹底されていない実態を明らかにした。
他のスポーツでは、私立高校が少子化が進む中で生き残りのため、スポーツ特待生制度を設け、入学金や授業料などを免除する例は珍しくない。
九州地方のある高校では、スポーツ特待生として、柔道、陸上などの若干名を募集。入学金(6万円)、授業料(2万1500円)、施設設備資金などが、ランク別に免除される仕組みになっている。トップランクの特待生は、寮の舎費(月額6000円)も免除される、としている。
また、関西地方の高校には、Jリーグクラブなどと協力して、ユースのセレクションに合格した高校生を入学させ、入学金や学費などを全額免除する試みなどを導入しているところもある。
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