1年生右腕にとって、初めての甲子園のマウンドは想像以上だった。
酒田南の山本は最後まで足が震えていた。4回、2点を先制され、なお2死一塁。9番打者を歩かせたところで交代を告げられた。「重圧から自分の投球ができず、先輩に申し訳ない」
2試合連続完投勝利で疲れの見えるエース金本に代わって、先発を託された。西原監督は「チームに『山本を投げさせたい』という雰囲気があった」。山形大会決勝で好救援し、選抜4強の羽黒を下す原動力になっていたからだ。
だが、その思いに応えられない。2巡目の4回につかまり、決め球だったはずの変化球を宇部商打線に逆らわずにはじき返された。
山形勢初の選手権8強入りを逃し、山本は涙声で誓った。「この悔しさを来年晴らします」