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【長崎】 清峰

初出場

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のびのびプレー「野球留学」にも一石 清峰の夏

2005年08月18日

 第87回全国高校野球選手権大会に初出場した清峰は、のびのびとした野球で強豪をたて続けに破り、甲子園に旋風を巻き起こした。16日の3回戦で大阪桐蔭に1―4で敗れはしたものの、清峰の快進撃は全国の高校野球ファンに鮮烈な印象を残した。清峰とはどんなチームだったのだろうか。

■選手と指導者一丸、信頼を最優先

 現在の高校野球で是非を問われているのが、甲子園を目指して他都道府県の私立強豪校などに進む「野球留学」だ。今大会も、ベンチ入りメンバーで他都道府県の中学出身者がいないのは、49校中19校だけ。開幕直前に不祥事で出場を辞退した明徳義塾(高知)も県外部員を多く抱えていた。

 一方、清峰野球部は54人全員が県内の出身者。学校のある佐々町に隣接する佐世保市の中学を卒業した生徒が多くを占める。人口1万3千人の小さな町の小さな県立校は野球留学とは無縁だ。

 そんな学校が春夏通じて初の甲子園出場を果たし、今春の選抜王者の愛工大名電(愛知)と、昨春優勝、昨夏準優勝の済美(愛媛)を破ったから、全国の注目を集めた。

 躍進の原動力のひとつは、就任5年目の吉田洸二監督(36)の指導法だろう。

 個々の選手の特徴を生かし、練習メニューも選手たちに何がしたいのか尋ねる。打ちたければ打撃練習。守りに不安があればノックに切り替える。選手と指導者が対等という雰囲気があった。

 主将の大石剛志君(3年)は「自分たちの意見を尊重してくれる。やりたいことをやらせてもらえた」と話す。

 吉田監督は試合中いつも、気持ちを落ち着かせるために気付いたことをノートにメモしている。自分が落ち着けば、選手たちも浮足立つことはないと信じているからだ。

 そうした成果が出たのか、選手たちは、こちらが驚くほど物おじすることがなかった。

 1回戦で愛工大名電との対戦が決まっても、大石君やエースの古川秀一君(3年)らは気負う様子が全くうかがえなかった。「強豪に勝てば名前が知られる」などと、無邪気に話していた。

 吉田監督や松村泉部長(48)らは、対戦相手のデータ分析も欠かさなかった。選手たちはその分析を生かし、甲子園でプレーした。

 清峰が甲子園で対戦した3校はいずれも全国制覇を経験している。高校球児だった記者には、甲子園に出たいから私立強豪校に進むという15歳の少年たちの気持ちがわかる。だが、清峰はそうした「甲子園至上主義」に一石を投じた。しかも甲子園出場だけに満足するのでなく、勝ちを目指すチームだった。

    ◇

 くしくも初戦は長崎原爆の日の9日、試合開始のサイレンは原爆投下時刻と同じ午前11時2分に鳴った。

 被爆60年の節目の日に長崎の球児が甲子園でプレーすることに、私は「何かやってくれるのではないか」と思った。そして、その予感は当たった。

(辻健治)


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清峰の甲子園までの道のりを写真で振り返ります。

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