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地方大会ニュース

〈北海道・球思球愛3〉敗戦の悔しさがエネルギーに変わった

2010年07月16日

■女子プロ野球の投手・田中碧さん

 ――今春開幕した女子プロ野球の投手として3カ月、調子や今の生活はどうですか。

 足の故障で出遅れましたが、6月に初勝利を挙げ、今は1勝3敗。これからもっとチームの勝利に貢献していきたいですね。

 練習は1日5時間ぐらい。セカンドキャリアとして柔道整復師の資格を取るため、夕方からみんなで専門学校に通っているので、帰りは毎日夜10時半。生活はハードですが、頑張っています。

 ――野球をやるため、苫小牧から埼玉の高校に行ったんですね。

 中学校は部活動で男子と一緒に軟式野球をやりました。でも、高校の硬式野球は女子は試合に出られない。父が野球雑誌で埼玉栄高に女子硬式野球部があるのを見つけてくれて、行くことにしました。スピードもパワーも男子と違うので、私自身は男子と一緒より、女子のフィールドの方が思い切ったプレーができて楽しいです。

 ――高校時代の成績は?

 3年生の春は全国大会(出場6チーム)で優勝し、夏の大会(同8チーム)も、と思っていましたが、決勝は2―3で延長サヨナラ負け。疲れが出て球が浮き、最後はセンター前にポトリと落とされた。終わったという脱力感だけで、しばらく野球をやりたくなかった。

 自分が投げた球で勝負が決まった。悔いが残りました。最高のメンバーだったし、春夏連覇の目標を達成できなかった。でも、その悔しさは後で大きなエネルギーに変わった。高校のOGの先輩から誘われて、女子硬式野球チーム「侍」に入りました。今度は女子クラブチームの日本一を目指そうと、野球を続けました。

 昨年は、女子プロ野球が出来ると聞いて入団テストを受けたんです。あの敗北が自分のプラスになっている。

 ――甲子園で優勝した駒大苫小牧の選手とは同世代ですね。

 駒苫には中学で練習試合で対戦したことがある選手も出ていて、応援しました。私が大学1年生だった2006年は、兵庫の友達の家に泊まり、決勝引き分け、再試合の2日とも甲子園で見ました。「満員の甲子園でやってみたい」。そう強く思いましたね。

 ――北海道はこれから南・北大会。四つ勝つと甲子園です。

 勝てば、最高だし、負ければ終わりですもんね。1球で勝負が分かれるから一瞬一瞬を精いっぱい大事にやってほしい。それがすてきな思い出にもなる。高校野球の何がいいかって、全部のプレーが全力だということ。平凡な言葉しか言えませんが、はつらつとして、気持ちいいからみんな応援したくなるし、一緒になって熱くなれる。スポーツの原点を感じます。

 ――田中選手の目標は。

 まず、女子プロ野球の知名度を上げて、全国の人に知ってもらいたいです。今、チームは兵庫と京都の2球団で、年間40試合あります。もっとレベルアップし、お客さんを呼べるプレーをしないと。それと、公式戦を北海道でやって女子野球をPRしたいって、同僚の岩谷(美里選手、滝川西高出)といつも言っています。(聞き手・成田認)


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