 |
静岡学園―四日市工 8回表静岡学園無死三塁、三塁走者小林が芹沢の犠飛で生還し、同点に追いつく。捕手山口、次打者岡本=岡崎市民 |
 |
静岡学園―四日市工 7回表静岡学園、2死一塁、一塁走者大友がリードをとる。打順は2番篠野。=岡崎市民 |
第53回春季東海地区高校野球大会(東海地区高校野球連盟主催)は22日、愛知県の岡崎市民球場で決勝があった。静岡学園は、島田商などを破って決勝に進出した四日市工(三重2位)と対戦。延長10回で一挙5点を挙げて8―4と勝ち越し、優勝した。
静岡学園が東海大会で優勝するのは、春秋季を通じて初めて。県勢が春季東海地区大会で優勝するのは4年ぶり。
▽決勝 静岡学園8―4四日市工(延長10回)
静岡学園は延長10回、篠野の内野安打を皮切りに打者一巡7安打の猛攻で一挙5点を得点し、試合を決めた。中盤までは四日市工の先発米倉の変化球に苦しみ、三塁を踏めなかったが、7回、鈴木の左前安打などで1死二、三塁の好機をつくると、曲渕の三塁ゴロ、大友の内野安打で1点差に詰め寄り、勢いにのった。救援曲渕は、低めの直球とカーブの緩急つけた配球で相手打線を抑えた。一時3点リードした四日市工は、10回、犠飛で1点を返したが、あと1本が出なかった。
◆先制されてもあきらめずに 静岡学園・芹沢伸也主将の話
3点を先制されたが、誰もあきらめていなかった。今日の試合で自信をもって優勝をねらえるチームと言えると思う。
◆やれる手応え、つかめた大会 静岡学園・川口祥一監督の話
前半、決勝戦を意識してしまった。3点先制されたことで、逆に開き直り、本来の動きができるようになったのが勝因。自分たちの野球である程度やれる、という手応えがつかめた大会だった。
◆気迫の打点、反撃ムード作る 静岡学園・大友選手
7回表。先制された静岡学園は安打に死球や犠打を絡めて1点を返し、なお2点を追っていた。1番打者で右翼手の大友義昭君は、2死三塁で打席に入った。
「ここで打てば勢いに乗れる」。2ストライク2ボールから、ファウルで粘った。
9球目の直球を返したが、詰まった当たり。打球は勢いなく、一、二塁間へ転がっていくのが見えた。
全力疾走した。頭から一塁に突っ込んだ。167センチの身長一つ半ぐらい跳んだようにみえた。判定はセーフ。
気迫のヘッドスライディングが内野安打となる間に、三塁走者の川村侑矢君が生還。チームは2点目を挙げた。
波に乗った静岡学園は8回に同点に追いつき、延長10回で5点得点、初優勝をもぎとった。
8回に同点の本塁を踏み、延長10回に勝ち越しの適時二塁打を放った3番打者の小林敬尚君は言う。「大友君のプレーで、流れがこっちに来た。あれでチーム全体が元気づいた」
主将の芹沢伸也君は「あのセーフは執念そのもの。あそこで2点目がとれていなかったら、負けていたと思う」と、大友君をたたえた。
大友君は21日の準決勝戦でも1番打者だった。1回に左前安打を放ち、先制のホームを踏んだ。 中学までは、投手や内野手。高校で初めて外野を任された。飛球やゴロの処理は、新たな経験。懸命に練習した。だが、昨年春と秋の地区大会や県大会では、悔いが残った。大友君は多くを語らないが「自分のミスのせいで負けてしまった」と話す。以来、「チームに迷惑をかけない」「仲間に信頼される選手に」が目標だ。
川口祥一監督は「1点差と2点差は違う。大友のプレーが流れを変えた」と言う。だが大友君は「甘い球の打ち損じがあったので、80点くらい」と言う。ただ、少し皆の信頼を得られたかな、と思っている。