第118回九州地区高校野球大会(九州地区高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)は27日、熊本市の藤崎台県営野球場で準決勝2試合があり、いずれもコールドで決着した。熊本工が5季ぶり16回目、八重山商工が2季連続2回目の決勝進出を果たした。沖縄県勢の決勝進出は4季連続。清峰(長崎)は2季連続優勝を逃した。熊本工は23季ぶり11度目、八重山商工は初優勝をかけ、28日正午から同球場で決勝が行われる。
◎…八重山商工は1回、敵失で出た走者が大嶺の左越え二塁打でかえり勝ち越し。その後も2死二塁で投手の牽制(けんせい)悪送球とカバーした中堅手の三塁悪送球の間に得点するなど、この回4失策の相手守備陣に乗じて6点を奪い、主導権を握った。清峰は1回、押し出し四球で先取点を挙げた。だが、その後は速球がコーナーに決まりだした大嶺にかわされた。
◆監督からの檄 エースピリッ
「ふざけるな」
1回の立ち上がり、2連続押し出しで2点を失い、なお2死満塁。八重山商工の伝令がマウンドの大嶺に監督の短い檄(げき)を伝えた。
「それがきっかけではないけれど」と言いつつ、後続を断った大嶺。結局、清峰打線を3安打に抑え込み、チームを2季連続の決勝に導いた。
今大会、救援登板ばかりだったが7回コールドながら初の完投。伊志嶺監督は「制球もスピードもなかったが、清峰に絶対勝ちたかったしエースに自覚を持たせたかった」と狙いを明かした。
4回1死一塁の場面。1回に中越え三塁打で出ばなをくじかれた広滝に自慢の速球で勝負を挑み、空振り三振に仕留めた。「(広滝は)打たれると流れが悪くなる打者なので、気合を入れた」。辛口の監督は認めないかもしれないが、エースの自覚は十分育っているようだ。
◆清峰・富尾、夏こそ飛躍
清峰の富尾は被安打9失点9で無念の敗戦。「5失策の守備陣が敗因か」との質問に対し、「打たせた自分が悪い」と仲間をかばった。
最速145キロの直球が自慢だ。選抜大会で全5試合に登板したエース有迫に代わって吉田監督に「今大会の軸」に指名され、高校で初の「背番号1」をつけた。今大会は全3試合に登板し、チームを4強に導いた。
この日は警戒した中軸に計5安打され、「直球も変化球も打たれた」と悔やんだ。そして、「夏までに制球も球速も増したい」と飛躍を誓った。