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岐阜総合―宇治山田商 8回裏宇治山田商2死二塁、代打奥野伸の右前安打で二塁走者山本が生還。捕手渡辺=熱田 |
第53回春季東海地区高校野球大会(東海地区高校野球連盟主催)の1回戦2試合が20日、名古屋市の熱田球場であった。三重1位の宇治山田商は延長戦の末、岐阜総合(岐阜2位)に敗れ、準決勝進出を逃した。
準決勝は21日、愛知県の岡崎市民球場であり、午前10時から岐阜総合と静岡学園(静岡2位)、午後0時半から四日市工と中京(岐阜1位)が対戦する。
▽1回戦 岐阜総合6―5宇治山田商
延長11回、均衡を破ったのは岐阜総合だった。中前安打の林が犠打と捕逸で三塁に進んだ後、伊藤のバントが適時打となり、決勝点を挙げた。横手投げの救援鈴木は、シンカーを決め球に追いすがる相手打線を抑えた。宇治山田商は、8回、奥野伸の右前適時打で同点としたが、9回に敵失に乗じ本塁を狙った二塁走者が好送球に阻まれるなど、好機をつかみきれず、涙をのんだ。
◆けがで知った仲間の力 宇治山田商投手・中井大介君
1点差まで詰め寄り、迎えた6回表。宇治山田商の投手、中井大介君は、先頭の2打者を連続三振にしとめた。マウンド上で、土の感触を確かめるように、試合を楽しんでいた。緊張はなかった。「とにかく早く投げたかったから」
昨秋の東海大会では1年で主戦として活躍、投打にわたりチームを引っ張った中井君。だが今春の県大会は、けがで登板できなかった。3月中旬、練習中に右ひじを故障した。3月上旬には最速143キロを記録しただけに悔しかった。
故障の間に感じたのは、「全員野球」「仲間の力」だ。県大会では、主戦だった自分がいなくても優勝した。「自分を変えなければ」。それまでは三振を奪うことが優先の「自分本位」の投球だったと反省した。
試みを始めた。ピンチでは捕手以外の野手にも声かけをし、打たせてとる投球を実践し始めた。
この日の試合。同点に追いついた直後の9回表。1死二、三塁、一打出れば決勝点の場面。決め球のスライダーを中前に運ばれた。
だが中堅手が滑り込み、手を伸ばして捕球した。二塁に送球。大きくリードしていた二塁走者を刺し、併殺でピンチを脱した。
「やっぱりまわりの力は大きい。自分1人では勝てないですから」。中井君は実感した。
ひじは万全でなく、全力投球はまだできていない。だが5回で5安打無失点。「負けて悔しいけれど、チームのための投球ができたと思う。夏はもっと信頼される主戦として勝利に貢献したい」。戻ってきた「元主戦」は静かに話した。