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かえってこい、俊足の副将 適時打の坂井選手2011年3月31日0時58分 (選抜高校野球 履正社8―2九州学院) 「0点のままじゃ終われない」。5点を追う6回、九州学院・坂井宏志朗主将は強い決意で打席に立った。二塁にはともにチームを率いてきた同級生の副主将、山下翼がいる。翼、ここは自分がつなぐから――。 苦しい試合展開が続いていた。2年生エースの大塚は1回に3連続三振を奪ったが、2巡目以降、相手打線はしっかりと修正し攻略してきた。甘いコースを見逃さず、「秋以降で一番のピッチング」(坂井)だった大塚の出来を上回る打撃力を見せつけた。 そんな嫌なムードを変えたのが山下の足だった。50メートルを5秒台で走る俊足は、初戦の国学院久我山戦でも2盗塁とチームに貢献。「考えすぎるところがある」という冷静な坂井に対し、「覚悟を決めとにかくスタートを切る」という熱血漢の山下。タイプは違うが、ともに約60人のチームを率いてきた。 6回1死、得点圏の二塁には盗塁で進んだ山下がいる。「自分が打たないでどうするんだ」と気持ちを奮い立たせた坂井。父でもある監督のアドバイスどおり、内側からバットを回す意識で振り抜いた打球は左前へ。「翼、お前の足ならかえってこられるか」。心の叫びに応えるように、山下は一気に生還した。 エースも4番も1番も2年生が目立つチームだが、肝心な場面では3年生が踏ん張る九学野球。夏に向け、「すべてが課題だが、まだまだ伸びしろはある。まだ上に行ける」。涙は見せず、前を向いて言い切った。(土井恵里奈) こんな記事も
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