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急造捕手が好投手を崩す

2005年07月25日

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熊本工―文徳 1回表熊本工2死満塁、平松が中越えの適時二塁打を放ち、先制点を挙げる。捕手井嶋=藤崎台

 熊本工が初回から一気に文徳を攻めた。初回、2死満塁の好機に平松が打席に立った。マウンドには、県内屈指の好投手・太田。

 平松は前日、ビデオで太田の投球を研究し、外角から真ん中寄りにシュート回転でボールが集まっているのに気づいていた。2球目。低めの直球を思いっきり振り抜いた。打球は伸び、中越え3点適時打に。

 4回の守備でも、平松は冷静だった。文徳打線に2点を奪われ、1点差に。さらに2死二塁のピンチ。8番打者に三遊間を破る安打を放たれた。が、左翼手の藤田から本塁に好返球が戻り、二塁から一気に本塁を狙った走者をタッチアウトに。

 6月のNHK旗準決勝の済々黌戦で正捕手の沢見が死球で右腕を骨折した。その後、二塁手だった平松が、急きょ捕手を務めることに。林監督も「(今大会は)平松がよくやってくれた」とその働きぶりを評価した。

 中軸も活躍した。5回、先頭の橋村が安打で出塁。次の松本は三塁手の動きをしっかりと見ていた。サインはエンドラン。「三塁手が前に出てきている。たたきつける打撃で何とか三塁手の頭を越そう」。狙い通りの打撃で、無死二、三塁の好機をつくった。狩場も一塁手の頭を越す2点適時打を放ち、リードを広げた。

 文徳も最後まで粘りを見せた。7回に1点を返し、9回にも2連打で1点を奪い、1点差に迫った。さらに2死一塁。

 平松はマウンド上の前田に歩み寄った。「打たれたらおれのせいにしていい。ミットめがけて全力で投げてこい」

 前田も気持ちは一緒だった。前田の持ち味は、最速約140キロの直球。気持ちを乗せて投じた直球はキャッチャーミットに吸い込まれ、三振。

 「甲子園では沢見も(捕手で)戻ってくる。平松が二塁に戻り(今大会でミスもあった)内野の守備も落ち着く」と林監督。この日、その沢見も一塁手で先発出場した。

 決して万全とはいえない状態で勝ち抜いた今大会。「目標は優勝。まずは一戦ずつ目の前の敵を倒したい」。片山主将は力強く語った。


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